ミッション・ビジョン
何をやっているのか?
WMパートナーズは2002年、東証一部上場の日本アジア投資株式会社の一部門として発足し、2013年に部門独立によって設立した独立系のプライベート・エクイティ・ファームです。
最大の特徴は、創業から10~20年程度経過した段階の企業を対象として、成長支援を行っていること。2000年前後のベンチャーブームから約20年を迎える今、すでに確かな事業基盤を築いていながら、潜在的な技術力、事業性、サービスを十分に活かしきれていないベンチャー・中堅中小企業が少なくありません。当社はこうした企業のエクイティ・パートナーとして、資本構成の見直しやエクイティストーリーの再構築、そして人材・資金・ノウハウの提供による企業価値の拡大をサポートしています。
投資シェアは、投資先の課題やニーズに応じ、10~100%の範囲で柔軟に対応します。たとえば、事業承継を課題としている企業の場合など、マジョリティを取得して全面支援するケースもあれば、経営陣との間で経営の方向性に関する意見が異なる既存株主の持分を引き受ける形で、50%未満のシェアを取るケースもあり得ます。
当社の株主はパートナー3名と日本政策投資銀行で構成されており、ファンドについても日本政策投資銀行が最大の出資者です。このため、特定の事業会社やメガバンクの影響を受けずに事業活動の支援ができる点も特徴の一つです。
現在、組成しているのは、2014年にスタートした「WMグロース3号投資事業有限責任組合」と2017年にスタートした「WMグロース4号投資事業有限責任組合」。前者は62億円、後者は106億円規模となっています。
何を目指しているのか?
企業の平均的な寿命が20年といわれる中で、10年、20年にわたって生き残ってきた会社であれば、社会のニーズをとらえた事業活動を展開できていることは間違いありません。しかし、会社の創業期と成熟期では求められるリソースやマインドが異なることもあり、創業から10年程経った時点で、成長の踊り場を迎える現象がしばしば見られます。当社の役割は、そのような段階にある企業の課題に向き合い、ブレイクスルーに向けたシナリオづくりを共に行ったうえで、必要な資金や人材、ノウハウを提供すること。事業環境の変化の激しい中でも、将来イメージを描きやすい期間として、3~5年後をゴールとするシナリオ策定を行っています。
ブレイクスルーに向け、新事業の立ち上げや事業再編に挑戦している会社にとって、3~5年という期間は、一定の成果を出すために必要な期間でもあります。親会社や大株主から短期に結果を求められる中、思い切った改革に取り組みづらいといった悩みもよく聞かれますが、そうしたケースでは当社が株式を引き受けることにより、中長期的視点での経営に集中しやすい環境を実現できます。
投資先の対象としている企業は、成長期を経て成熟期に差し掛かっているようなフェーズにある企業が主です。また、対象業界は、IT、金融、ヘルスケアなど多岐にわたっており、分野を絞り込むことはしていません。当社は各業界に詳しい専門家のネットワークを築いており、投資先に合わせて、最適なバックアップ体制を組むことができます。
投資先の選定に当たって重視しているのは、経営陣が業界動向や自社の課題と将来性について、どのような視点を持っているかという点です。特に過去の成功・失敗体験をどのようにとらえているかをヒアリングさせていただくことにより、今後、当社メンバーとタッグを組んで戦略策定や施策の実行に取り組んでいけるかどうかが見えてきます。
環境変化のスピードが速い中、大胆な経営判断を行うために必要なのは、一言でいえば、アントレプレナーシップです。また、経営者と従業員が一体感を持って歩んでいくためには、経営者が自らリスクを取る覚悟を持ち、会社経営にコミットしていただくことが重要です。こうした考えの下、私たちは、当社がマジョリティを取得するケースでも、従来の会社のリーダーに引き続き経営を担ってもらい、かつ一定程度の株を持ってもらうことを重要視しています。