子供たちのための水上遊具
「健やかな生活、充実した時間を提供する」を企業理念に掲げる当社は、スポーツクラブ・スイミングスクールを中心に、乳幼児のスイミングから高齢者の介護予防運動まで、心身の健康に関わるさまざまな事業を展開してきました。中部・関西・北陸の2府7県で多店舗展開を図りながらも、1店舗ずつは地域に根付いた老舗として、各地域の市場とニーズに合わせた事業形態で店舗運営をしています。
売上構成の約8割を占めるスポーツ事業の直営店舗数は、2024年2月現在、66店舗となっています。主な出店方法は、業務受託や事業譲渡を中心とするM&Aで、施設や機械設備の老朽化、インストラクターやコーチの不足、後継者の不在、事業収益の悪化など、様々な理由で店舗の閉鎖を検討されるオーナー様から、施設・会員・従業員を引き継いできました。これまでに27事業者から41店舗を引き継いできた経験をもとに、オーナー様、会員様、従業員の皆様の満足度を最大化するためのノウハウを蓄積しております。
その他の事業としては、エステ事業、学童保育事業、旅行事業、公共事業受託などがありますが、これらは承継店舗の収益改善において、重要な役割を担っています。また、ホテル、スーパー銭湯、フットサルクラブ、テニススクール、カルチャースクール、チャペルなどが併設されている店舗もあったため、それらの運営も手掛けてきました。
人口減少が進む地方都市で、老朽化した施設を引き継ぐことは、大きなリスクも伴います。運営者が変わっても、会員数が大きく増えることはありませんし、長年にわたって醸成されてきた店舗の文化もあるため、大きな構造改革を図ることもできません。そのような条件下においても、「できることは何か」を考え挑戦し続けてきたことで、承継した全店舗の収益改善を実現しています。
コロナ禍においては、多くのスポーツクラブ・スイミングスクールが会員数の減少により、収益悪化に陥りました。当社も例外ではありませんが、業務提携や事業譲渡のお話をいただく機会も増えたため、全てのステークホルダーにとって良い形となるよう、M&Aに取り組んでおります。
承継したスイミングスクールへのジム導入
スポーツクラブ・スイミングスクール業界は、ひとつの転換期を迎えています。24時間型ジムやヨガスタジオといった新規業態参入による競争激化に加え、昨今のコロナ禍により、以前の7割程度の会員数で収支を合わせていく必要が出てきました。
各地の老舗クラブは今後も引き続き、人口減少や少子化、施設の老朽化、後継者の不在、指導者の不足、幹部社員の定年退職など、様々な問題に対処していかなければなりません。
世の中にジムやスタジオは増えていますが、プールはその代わりとなる施設が増えることはありません。M&Aは当社にとっての成長戦略ではありますが、地域の皆様にとって唯一無二の場所である「運動と交流の場」を、オーナー様の負担無く、長く存続させる方法の1つでもあります。
当社は業界最多のM&A実績を有していますが、これからもM&Aによって、オーナー様が大切に守り育ててこられた施設を引き継ぎ、地域の皆様の心身の健康と雇用の創出に貢献し続けてまいります。