株式会社エヌ・シー・エヌ

株式会社エヌ・シー・エヌ

https://www.ncn-se.co.jp

企業情報

設立年度
1996年
代表者名
田鎖郁男
従業員数
92人
本社所在地エリア
関東
本社所在地
東京都千代田区永田町2-13-5 赤坂エイトワンビル7F
事業概要
安心・安全な木構造を普及させることを目標に、木造建築の構造設計、高い耐震性を持つSE構法の開発と工務店ネットワークによる展開をおこなっています。近年はライフスタイル領域での協業も進めています。
会社の特徴
第一業界区分
サービス・インフラ
第二業界区分
不動産

ミッション・ビジョン

何をやっているのか?

当社は1996年、「日本に安心・安全な木構造を普及させる」「資産価値ある住宅を提供する仕組みをつくる」という目標を掲げ創業しました。前年の阪神淡路大震災では多くの木造住宅が倒壊し、その下敷きとなって多くの方が犠牲となりました。倒壊の原因は「木造だから」ではありません。木造住宅に構造計算が義務づけられておらず、耐震性が不足していたことが原因です。そのような状況を受け、耐震性が高い木造建築を普及させるべく事業をスタートしました。

当社の主軸を成すのが木造耐震設計事業です。木造建築の耐震性を確保するための構造計算を事業化するとともに、構造計算のノウハウを生かして当社独自の建築システム「SE構法」を開発しました。同構法は、構造設計の実施、構造品質の高い集成材の採用、柱と梁・基礎の間に独自の金物を用いる手法により、耐震性の高い木造建築を実現しています。構法の開発から約25年が経ち、その間に大規模な震災に見舞われた物件もあります。しかし損傷や倒壊の被害を受けたケースは1件もなく、このこと自体が同構法の優位性を裏付けているかたちです。また、SE構法の優位性は耐震性能だけではありません。フレーム型のラーメン構法であるため、ライフステージやライフスタイルにあわせたリノベーションが容易で、築年数が経過しても資産価値が落ちにくいのも特徴です。

SE構法の受注と施工は日本全国約500社の登録施工店が担当します。当社は登録施工店に対し、構造計算書を出荷し、あわせて指定工場でプレカットした構造用資材を販売する仕組みです。大手ハウスメーカー向けにはOEM供給も手がけています。

さらに当社では「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる」という目標の実現に向け、住宅の資産価値向上に資する各種サービスも展開しています。

たとえば、子会社を通じて住宅ローンを代理販売するにあたり、通常の住宅メーカーでは行わない省エネルギー計算を必ず実施。この過程を踏むことで、耐震・省エネ性能に優れた住宅として通常のフラット35と比較して金利と手数料の優遇を受けることが可能になります。また、資産価値の高い住宅をより安く市場に流通させるため、建築コストや仕上げの方法、管理情報といった住宅のライフサイクルに関わる情報を一元化するBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用もすすめています。

何を目指しているのか?

今後当社が注力していく事業ドメインは、大規模木造建築です。大規模木造建築の市場は、2010年に「公共建築物等における木材の利用促進に関する法律」が施行されたのを機に拡大が続いています。これを受け当社も、これまで培ってきた木造構造計算と耐震設計の知見を活用し、大規模木造建築へのSE構法の提供を進めているところです。さらにSE 構法以外にも当社の木造構造計算のノウハウを提供すべく、木造プレカットCAD開発でトップシェアのネットイーグル株式会社と事業提携。合弁で株式会社木構造デザインを設立し、⾮住宅⽊造専⾨の構造設計と、構造設計に連動したプレカットCADデータの提供事業を開始しました。

あわせて、時代に即したかたちで資産価値ある住宅を提供し続けるため、街づくり支援やライフスタイル提案といった周辺分野への投資も進めています。たとえば2019年には、タイニーハウス(小屋)による遊休地活用プロデュースや街づくり支援、住まい方に関するメディア「YADOKARI.net」の運営を手がけるYADOKARI株式会社と資本業務提携を行いました。
https://yadokari.net/
木造タイニーハウスの提案や新しいライフスタイル情報の発信により、木造建築の価値向上に取り組んでいく考えです。また、同じ2019年には千葉県いすみ市のグランピング施設「いすみフォレストリビング」にも参画。「森」や「木」をテーマに地域活性化に取り組む同施設の趣旨に賛同し、ウッドデッキや共用施設を提供しながら、木造建築とライフスタイルの新たな関係を探っています。