ミッション・ビジョン
何をやっているのか?
当社は岡山の百貨店・天満屋のグループ会社として、人材サービス業を展開しています。岡山、広島、香川、愛媛の瀬戸内4県の企業に向け、人材派遣を中心に、人材紹介、BPO、企業研修などHRサービスを提供してきました。
設立は1986年。2021年には35周年を迎えます。当初より地域密着を掲げ、長い時間を掛けて強固な関係性を築いてきました。特に岡山県内では、地方銀行、地方新聞社をはじめ、地元資本の有名企業とは軒並みお取り引きをさせていただいています。顧客起点で営業活動を展開する当社は「はたらくの、その先に。」というメッセージのもと、地元で育ち地元で生活している従業員たちが、個社ごとの状況を把握したうえで未来を見据えた提案を行っています。
百貨店を母体に発展してきた当社の背景もあり、対象職種は販売・事務系職種の取り扱いが7割近くを占めますが、グループ内売上は2%を下回っており、外販中心に成長してきました。
クライアントを業種別に見ると、あまり不得意分野はなく、全方位的にカバーしています。
クライアントに対するフォローと同じように、派遣社員や求職者へのフォローが充実しているのも当社の特長です。最近ではスキルアップ志向の強い求職者を応援するため各種研修に注力しており、CADオペレーターや介護人材などの育成に重点的に取り組んでいます。
親会社である天満屋は、岡山の地で創業して193年、「地域社会の生活・文化の向上に寄与する」を経営理念に掲げています。小間物屋からスタートした後、呉服をメインとするようになり、百貨店へと変貌した後もグループ経営の下、多方面に業態を拡大。今や傘下に17社を擁しています。この間、変化を恐れず、時代に合わせた挑戦を続けながら、一貫して地域との共存共栄を掲げてきました。そのDNAを受け継ぐ当社もまた、瀬戸内エリアの活性化に貢献し続ける企業でありたいと考えています。
何を目指しているのか?
当社ビジネスの主軸である人材派遣業は今、大きな時代の変化に直面しています。これまで人材派遣といえば、企業にとって一時的な労働力を確保する手段であると同時に、労務コストの削減施策という側面もありました。しかし、2020年度から「同一労働同一賃金」の施行が段階的に開始され、派遣社員を含む非正規雇用全体の賃金が底上げされました。こうした状況のなか、これからの人材サービス会社がクライアントに提供できる価値を改めて考えたとき、私たちは“人材の提供”という概念からいったん離れ、「クライアントの生産性向上」という原点に立ち返る必要があると考えます。
当社では10年ほど前から、「地元企業の第二人事部」になることを経営理念に掲げてきました。人事戦略策定や従業員の任用配置といったコア業務は、各企業の人事部門、すなわち「第一人事部」自ら担わなくてはなりませんが、それ以外のHR領域に関しては、基本的にすべてアウトソースできると考えています。
かつて天満屋で人事担当を務めていた私自身の経験からも感じますが、人事部門は往々にして、繁雑な業務を大量に抱えています。これらを社外のプロフェッショナルに任せれば、人事担当者はコア業務に集中できるようになり、「生産性向上」につながるはずです。
昨今のコロナ禍を受けたリモートワークの浸透により、クライアント各社のアウトソースに対する意識は大きく変わりつつあります。当社にとっては、「第二人事部」としての機能をアピールし、具現化していくチャンスです。なかでも、給与計算や勤怠管理などをアウトソースするBPO(Business Process Outsourcing)の引き合いが急激に増加しています。
現状、当社ビジネスにおいてBPO案件の占める割合は利益ベースで1割以下ですが、今後3年以内には、3割程度まで引き上げていくことを目標として取り組んでいます。
一方、既存の人材派遣や人材紹介においては、当社内オペレーションの生産性を高めるべく、DXを進めていく必要があります。そして、ある程度のIT投資を行い続けるためには、一定以上の事業規模が不可欠であることから、オーガニックな成長に加えM&Aを活用することで、継続的な成長を実現する基盤を整えていきます。