株式会社グッドパッチ

株式会社グッドパッチ

https://goodpatch.com/

企業情報

設立年度
2011年
代表者名
土屋 尚史
従業員数
236人
資本金
15.3億円
売上高
27.4億円
本社所在地エリア
関東
本社所在地
東京都渋谷区鶯谷町3-3 VORT渋谷South 2階
事業概要
サービスや事業のUI/UXデザインを手掛け、戦略策定からソフトウェア開発まで一気通貫で支援。クラウドソーシング、キャリア支援などデザイン領域のさまざまなニーズに対応する自社プロダクトも展開しています。
会社の特徴
第一業界区分
IT・ソフトウェア・通信
第二業界区分
システム・ソフトウェア

ミッション・ビジョン

何をやっているのか?

「デザインの力でビジネスを前進させるグローバルデザインカンパニー」を掲げるグッドパッチは、デジタル領域のUI/UXデザインに強みを持つデザイン会社です。

創業は2011年。同年、代表の土屋が米国サンフランシスコに渡り、現地で続々と立ち上がっていたスタートアップ企業によるWebサービスがベータ版の段階からUI/UXに注力し結果として優れたサービスになっているのを目の当たりにしたことが起業のきっかけでした。当時、日本国内のWebサービスは機能面でのアピールが多く、結果として機能過多で使いづらいものになっていたのです。サービス設計の根幹に「デザイン」を据える発想に目を開かれるとともに「日本でも将来のスタンダードになるに違いない」と直感し、自らそのムーブメントを起こす主体になりたいという思いで立ち上げたのが、グッドパッチです。

当社では現在、以下の2つの事業を展開しています。

●デザインパートナー事業
クライアントのニーズに応じ、Web / iOS / Android / IoTなどのプロダクト開発の戦略策定、コンセプト設計、UI/UXデザイン、開発までをワンストップで提供しているほか、デザイン組織の構築・採用支援も行っています。
クライアントから見ると、戦略策定のみであればコンサルティングファームにも依頼できますが、その後プロダクトまで落とし込むには別途発注が必要になります。またSIerに任せれば、定義された要件に沿って優れたプロダクトを作成してくれますが、そもそも上位の戦略に課題があった場合に、軌道修正することは難しいでしょう。グッドパッチは、この双方の機能を兼ね備えた希少な企業として、お客様から厚い信頼をいただいています。

2020年度のグッドデザイン賞を受賞したサントリー食品インターナショナル様の新規事業「SUNTORY+」のプロジェクトは、当社の一気通貫した支援事例の好例です。「デジタル領域で新規事業を創る」というミッションからスタートし、飲料と自販機、そして新開発アプリの組み合わせによる、法人向けの従業員の健康サポートサービスを企画。ブレインストーミングからアプリ開発、さらにはリリース後のプロモーションまで、一貫して当社メンバーがクライアントの皆様に並走しながら創り上げました。

●デザインプラットフォーム事業
フルカスタマイズでサービス提供するデザインパートナー事業に対し、デザインプラットフォーム事業では、多くのプロジェクトに共通するデザイン周りのニーズをすくい上げ、自社プロダクトの形で展開しています。現在、運営中のプロダクトには、プロトタイピングツール「Prott」、フルリモートのデザインチームでクライアントのプロジェクトを担当する「Goodpatch Anywhere」、デザイナーに特化したキャリア支援サービス「ReDesigner」、リアルタイムで図解やテキスト情報の共同編集が可能なクラウドワークスペース「Strap」、コネクテッドカーの体験をデザインおよびテストするためのXRツール「Athena」などがあります。

当社はこれまで特に広告宣伝を打たず、口コミでリードを獲得、支援実績を伸ばしきております。創業期にデザインパートナーとして支援させていただきその後6社が上場するなどあらゆる産業でビジネスを前進させた豊富な実績があります。
当社は、2020年6月に東証マザーズ上場を果たし、デザイン会社としては唯一の上場会社となりました。また、創業当初からグローバル展開を想定しており、2015年にはサンフランシスコと同様にスタートアップが盛り上がるドイツのベルリンに拠点を開設。続いて2017年にはミュンヘンオフィスもオープンしています。

何を目指しているのか?

日本では一般にデザインというと、グラフィックデザインのような、表層部分の見た目を整えることを指すと考えられています。しかし、本来デザインとは、サービスや事業のコアになる価値を見極め、それを具体的な表現に落とし込む行為全体を指すと私たちはとらえています。このように、非常に狭義に解釈されている「デザイン」に対する人々の認識を変えていくことが、私たちの大きな目標です。

これには、社会情勢の観点から見ても、潜在的なニーズが存在します。すでに人口減少社会に入っている日本が国際競争力を維持していくためには、グローバル社会におけるさまざまな課題に対し、クリエイティブなソリューションを生み出していくことが必要です。そこで重要になるのが、デザインの力です。
日本では現状、デザイナーの年収は他の職種に比べて決して高いとはいえません。優秀な人材がデザイナーを目指し、やりがいを持って活躍し続けられるような土壌を作っていく必要があります。

当社のミッション「デザインの力を証明する」は、こうした背景を踏まえて設定しました。「デザイン」が事業やサービスにもたらし得る価値を示すことにより、企業のデザインへの投資額を引き上げ、デザイナーの仕事に対する評価を高め、優秀なデザイナーが続々と生まれてくる環境を作っていきたい。デザインの市場規模は、日本の約3,000億円に対し、人口もGDPも日本を下回る英国では約4,000億円。伸びしろはまだまだあるはずです。

デザイン会社としては異例の株式上場に挑戦したのも、このような思いが根底にあるためです。ここまで業績は右肩上がりで伸びてきていますが、今後はさらに急角度で成長させ、社会における認知度と存在感を高めていくことを狙っています。

直近の施策としては、まず現在、当社の主力となっているデザインパートナー事業においては、これまであまりリーチできていなかった大企業クラスのクライアントを増やし、プロジェクトの単価を上げていくことが鍵になるととらえています。
一方、自社サービスであるデザインプラットフォーム事業は、今は売上ベースで会社全体の3割ほどに留まっています。今後はこの割合を引き上げ、利益率の向上につなげていきたいと考えています。急成長中の「Goodpatch Anywhere」に注力していくとともに、新たなSaaSも立ち上げていきたく、積極的な投資を行っていきます。