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【オンラインイベントレポート】M&Aの最前線から、あたらしいM&Aを考える vol.1「2段階EXITによるベンチャーの成長戦略」

2020/11/05
M&Aクラウドは2020年10月から、黎明期にあるベンチャーM&Aの手法を解説する「M&Aの最前線から、あたらしいM&Aを考える」シリーズを開催しています。

第1回のゲストは、ZOZOの傘下で日本最大級の古着コミュニティ「古着女子」の運営や「9090」をはじめとする複数のD2Cブランドを手がける株式会社yutoriの片石貴展CEOと瀬之口和磨COO、そしてアジアゲートホールディングスの傘下で不動産投資家向け学習サイト「Re:Camp」や不動産コンサルティング事業を展開する株式会社NSアセットマネジメントの藤山大二郎代表取締役と薩摩賢幸取締役をお招きしました。

近年、VC(ベンチャーキャピタル)や大手企業を中心とした国内ベンチャー企業への投資が活況で、ベンチャー企業のハイバリュエーションが続いていました。一方で今年の状況に目を転じると、コロナショックを契機に経済は大きく停滞。IPO件数も奮わない状況です。「このままIPOを目指すべきか」「景気を見越してM&Aをすべきか」といった問題に頭を悩ますスタートアップ企業も増えています。

このような状況を背景に、近時「2段階EXIT」と呼ばれるM&A手法が注目を浴びています。 段階を分けて株式を譲渡することでグループ入り後のシナジーを活用しIPO時のリターン最大化を目指す同手法は、事業成長と創業者リターンの最大化を同時に実現するものです。

本イベントでは、コロナ禍のただなかで「2段階EXIT」を活用してM&Aを果たした経営者4名にその経緯をうかがい、新たな経営戦略としての側面からM&Aについての理解を深めます。



ゲスト

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片石 貴展 氏(株式会社yutori CEO)

1993年生まれ。明治大学商学部卒業。2016年、株式会社アカツキに新卒入社。新規事業部の立ち上げに従事。個人的にインスタグラムアカウント「古着女子」を立ち上げ、開設から5カ月でフォロワー10万人を突破。2018年4月に初期投資0円”インスタ起業”として株式会社yutoriを創業。

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瀬之口 和磨 氏(株式会社yutori COO)

1992年 鹿児島県生まれ。明治大学経営学部卒業。在学中、広告代理店にてwebメディアの新規立ち上げ・広告運用業務に従事。2017年、大学卒業と同時に独立し、webメディアの立ち上げ・運用支援、スポーツ施設等の集客支援に従事。2018年 6月 株式会社yutori 取締役就任。

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藤山 大二郎 氏(株式会社NSアセットマネジメント 代表取締役)

大学卒業後人材系企業に新卒で就職。その後、株式会社ディー・エヌ・エーにてECコンサルティング業務、新規事業開発などに従事。28歳より会社員時代の副業として不動産投資を始め、僅か1年半で年間家賃収入5000万を超え、売却益やその他投資活動を含む投資家として年間利益は2億を超える。その後、自身も一投資家として活動しつつ「誤った不動産投資をさせない」をモットーに、株式会社NSアセットマネジメントを設立。代表取締役に就任。

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薩摩 賢幸 氏(株式会社NSアセットマネジメント 取締役)

秋田県出身、大学卒業後、新卒にて大手石油系ゼネコンでプラントエンジニアとして化学プラントの施工管理などの業務に従事。残業時間月200時間というブラック企業をなんとか抜け出すために23歳の時より副業として不動産投資を開始。当時新卒2年目と低い属性であったために、少ない借り入れで高い投資効率を狙い、シェアハウス投資や法的に問題のある法的瑕疵物件に特化した投資に取り組み、2015年に月80万のCFを達成して会社を独立。

モデレーター

及川 厚博
株式会社M&Aクラウド 代表取締役CEO
1989年生まれ 札幌出身 2011年大学在学中にマクロパス株式会社を創業。
シリコンバレーにリサーチ拠点と東南アジアの開発拠点でプロトタイプの開発を行う「新規事業開発の貿易ビジネス」を展開し、4年で年商数億円規模まで成長。別の事業に集中するため、2015年に同事業を数億円で事業譲渡。その際に、売却価格の算定と買い手探しのアナログな点に非常に苦労した。また、自分自身が事業承継問題の当事者であり、中小ベンチャーのM&Aに興味を持った。これらの課題をテクノロジーの力で解決したいという思いから、株式会社M&Aクラウドを設立。

株式会社yutori CEO・片石 貴展 氏(以下、片石氏)
株式会社yutori COO・瀬之口 和磨 氏(以下、瀬之口氏)
株式会社NSアセットマネジメント 代表取締役・藤山 大二郎 氏(以下、藤山氏)
株式会社NSアセットマネジメント 取締役・薩摩 賢幸 氏(以下、薩摩氏)
株式会社M&Aクラウド 代表取締役CEO・及川 厚博(以下、及川)

ベンチャーのM&A手法を解説する新イベントが始動!

及川 M&Aクラウドでは、「M&Aの最前線から、あたらしいM&Aを考える ~UPDATE M&A~」というテーマで新たなイベントを開始します。

ベンチャーのM&Aは黎明期にあります。さまざまなタイプのM&A案件が出てきて、ベンチャー起業家のキャリアも多様化しています。起業家の選択肢が増えていき、そして実際に買い主の会社さんにシナジーがあって儲かることができると、今後M&Aがもっと普及していくと考えています。

そこで、M&Aの新しい事例を「UPDATE M&A」として、どんどん発信していきたいと思っています。

ここにM&Aクラウドで今考えているテーマを5つくらい挙げてみました。

ベンチャーのM&Aというと「EXITで利確するぞ」みたいなのが多いと思うんですが、そういう側面ではなくて「そもそもM&Aはベンチャーの成長戦略だ」という点にもっとスポットライトが当たってほしいと思っています。

M&Aは成長戦略として使えるのに、それが浸透していないという問題意識から、今後次のようなテーマを解説するイベントをどんどん開催していく予定です。

登壇者紹介

及川 それでは、今回の登壇企業さまをご紹介します。
まずはyutori社の片石さんと瀬之口さんから、会社のご説明をお願いします。

“デジタルストリートカンパニー”で新たなアパレル像を yutori

片石氏 僕たちは創業当初から「臆病な秀才の最初のキッカケを創る」というビジョンを大事にしています。

どういうことかと言うと、僕たちの会社には、自分の好きなことはあるけれど自分自身に自信がない、という人が入社時には多いんです。

でも、会社に入って好きなことを表現する機会を会社から提供されて、そこに客観的な結果が伴うことで自信が持てる、そういう社員がほとんど。僕自身がまさにそのひとりです。もともと僕自身の「古着が好き」というピュアな思いから事業が生まれて、会社になりました。

メンバーもアパレル経験がある人はほぼいません。みんな古着や洋服が純粋に好きで、その強烈な熱量でイチから事業を作って、広げてきたんです。
そういう経緯があるので、このビジョンにはすごく自信を持っていて、会社としてこれをどんどん広めていきたいと考えています。

会社のコンセプトは「デジタルストリートカンパニー」。ストリートのマインドをとても大事にしています。
今までのアパレルはどうしてもオフライン前提で、なおかつストリートブランドだとニッチなコミュニティにはなるものの、スケールしないので会社としてやる人が非常に少なかったんです。

でも、僕たちはあえて会社として「ストリート」という考えやテイストを自分たちの芯として持って、オンラインでストリートブランドを作りたい。そして、売上や利益をしっかり積み重ねていくことを考えています。

会社の事業は2つです。ひとつはメインとなる『古着女子』というメディアを中心としたブランド事業、もうひとつは去年ローンチした、バーチャルモデルの事業です。

インスタグラムのアカウントは、メディアが2つとブランドが3つあります。

画像は7月末時点のもので、10月現在はアパレル事業部全体のフォロワー数は10万くらい増え、100万弱になっています。各アカウントも数万ずつ増えているという状況です。

いま3つあるブランドの説明をすると、「9090」は90年代のストリートテイストのブランドです。「spoon」は、ほっこりカフェガールっぽい、エモいブランド。そして「centimeter」は9090の兄貴分のようなブランドです。

僕たちはコロナの影響をポジティブに受けていて、売上は4月が過去の最高だったのですが、5月はその2倍という感じで、去年から急成長しました。これが今回のM&A成功の要因のひとつになったと思います。

ストリートはアンダーグラウンド感やニッチ、マイノリティであることが非常に重要なので、今後はユニクロのように1つのブランドのトップラインを追ってグローバルに展開していくよりも、再現性を持って新しいブランドをどんどん増やしていきたいと考えています。

そして需要に対して供給が常に下回っている、そんなに供給しなくても継続的に売上が上がり続けるというブランドにとって健全な状態を大事にしたいと思っています。

不動産投資から社会課題の解決を目指す NSアセットマネジメント

及川 次はNSアセットマネジメントの藤山さんと薩摩さんにお話いただきたいと思います。 NS社はM&Aクラウドでも約2年前から携わらせていただき、先日、M&Aが成約しました。 藤山氏 もともと私は新卒でHR系の企業に就職して、その後IT系に転職し楽天やDeNAでECコンサルやWebマーケティング、事業開発をしていました。
「そこからなぜ不動産?」というところですが、私がサラリーマンの28歳の時に副業で不動産投資を始めたんです。副業として始めたんですが、1年半くらいで当時の会社員の年収の10倍くらいを稼ぎまして。それで会社を辞めて、不動産投資領域で独立しました。

当時不動産投資のコミュニティや不動産投資の相談する場に行っていて、そこで知り合った薩摩と、共同創業という形で2016年6月にNSアセットマネジメントを設立しました。

まずは「何をやっている会社か?」を分かりやすくひとことで言うと、空き家問題を解決する不動産テックベンチャーです。

日本には今、マンションや戸建て、賃貸住宅など空き家と言われるものが約847万戸程度、存在しています。

そしてこの数字は年々増えていて、国も大きく問題視しているんですね。これを何とかしましょう、ということで、2015年に空き家対策法という法律ができました。

ではなぜ、毎年空き家がどんどん増えていき解決されないのか。その理由は、流動性の低い“訳アリ”の不動産が大半を占めているからです。訳アリの不動産というのは、法的な問題を抱えている不動産です。

例えば、相続絡みで共有で不動産を所有していたり、「接道」といって土地と道路の間口が2メートル未満のものは再建築できないと定められている問題があって、建替えようにも再建築できない。

そのような法的な理由があって、放置されている空き家が日本全国にたくさんあります。そういった不動産は一般の投資家や不動産を知らない人にとって購入するのに敷居が高く、売れないんです。

そこで我々は、そのように売れずに困っている空き家の売主と、それを買って利益を出したいという投資家をマッチングさせて、独自のノウハウでその瑕疵を解決してサポートするという事業を行っています。

また、不動産の投資をしてみたいと考えている個人投資家に対して、不動産投資のワンストップソリューションも提供しています。例えば、かつての僕のように会社員をしながら副業で不動産投資をしてみたいという方や、将来や年金の不安を持っている方に対して、不動産投資に関するオウンドメディアの事業も展開しています。



さらに、実際にもっと勉強したい、体型的に学びたいと思っている人に対しては、体系的に学ぶスクールの事業を提供しています。

また実際に実践して結果や利益を出したいと考えているフェーズの方に対しては、コンサルティング事業の提供や、空き家をマッチングさせるプラットフォーム「ソクガイ」を運営しています。

また、実績の共有やアウトプットする場としてコミュニティの事業も運営しています。 このような形で、不動産投資をしたいと思ったときに、勉強したり体系的に学んだり、実践して利益を出して実績を共有する、その一連のサービスを提供している会社になります。

次に今後の展望を詳しくお話します。

直近では、不動産投資家向けのコンサルティング事業を軸に注力して、コミュニティの形成に、より注力していこうと考えています。
また、空き家と投資家をマッチングさせるプラットフォームの強化も考えています。現在は、空き家が売れなくて困っている売主と投資家を、弊社の事業を通じて手動でマッチングさせている状態ですが、ゆくゆくは売主が空き家を売りたいと思ったときに、AIによる価格査定で即日買取りができるようにして、流動性を高めていきたいと考えています。

そして最終的には、「iBuyer(アイバイヤー)」という領域で、空き家に特化した不動産テック企業として事業成長を目指していきたいです。iBuyerという領域は聞きなれない方も多いと思いますが、ソフトバンクビジョンファンドが800億ほど投資を行ったことで有名なアメリカのOpendoor(オープンドア)、そしてZillow(ジロー)やOfferpad(オファーパッド)のように、アメリカでは時価総額が1,000億を超える企業がたくさんあります。

ただ、日本の不動産領域ではiBuyerの領域では目立った企業がまだないんです。不動産というアナログな業界の中で、業界自体の文化や考えが追い付いていない部分がありますが、ここを切り開いて、空き家に特化した不動産テック企業としてIPOも視野に入れて事業拡大を目指していきたいと考えています。

大型IPOのためのリソース調達手段「2段階EXIT」とは?

及川 さて今回は、ご紹介した2社が採用したM&A手法「2段階EXIT」を取り上げたいと思います。同手法は「大型IPOのためのリソース調達」として、近時注目されています。

2段階EXITを図にしてみました。

通常のM&Aは左側の図で、そのまま株式を100%で売って、仮にVCの持ち分があればそれ以外の創業者の持ち分だけリターンがあります。
一方、2段階EXITの場合は、例えば創業者に70%の持ち分があってそのうち40%売った場合、一度そこで40%分のリターンがあります。そして買い手企業と一緒になって、会社をどんどん成長させてからIPOすることで、トータルのリターンも増えます。

コロナ禍にあえてM&Aを実行した理由とは

及川 さっそく、両社とのディスカッションに入っていきたいと思います。両社とも、2段階EXITを採用したということ以外にも、コロナ禍でM&Aを実行したという共通項があります。まずはその点をうかがいたいと思います。

どうしてM&Aという手段を選択したのでしょうか。そしてタイミングはなぜ今だったのでしょうか。事業成長の上で抱えていた課題などもあれば教えてください。 片石氏 M&Aを選択したのは、早さが一番の理由だと思います。自分たちのゴールに対しての最短のアプローチが、今回の手段だったと結果的に思っていますね。
最初は2月くらいに、シリーズAくらいの規模感で調達するイメージで動いてたんです。でも、ZOZOと話していくうちに、株主を複数増やしていくよりも自分たちの目指しているゴールに対しての強いアセットやインフラ、ノウハウがあるところと組むほうが、圧倒的にビジョンを広めるために早くて強いソリューションになると考えました。それで、この選択肢を取った形ですね。

僕は今26歳で経営チームも若いのですが、今回が初めての起業、そして創業して2年半という状況。どうしてもIPOに対してのイメージが湧き難く、抽象的に言うとEXITに対しての自信やリアリティを持って捉えられるか、というところに心の葛藤がありました。

でも今回このディールを通して、自分の中ではっきりIPOを目指せる自信がつきましたね。客観的なファクトとしても、自分の気持ちとしても「2年でこれができたのなら次もいける」と。そういう意味でも今回のタイミングは良かったと思いますね。 瀬之口氏 タイミングも、この4月から9月の間がベストだったと考えています。
というのも今、アパレルの業界が結構変わっているところなので。もともとアパレルはEC化率10%くらいしかなくて、9割程度は旧来の大手アパレルがオフラインの店舗で取っていたんです。それが、コロナの影響で実店舗が閉鎖したことで、競合が一気に弱くなりました。今が、僕たちが攻め込むチャンスかなと思っています。

事業成長の上で抱えていた課題については、実はそんなに大きなものはありませんでした。 むしろ大幅に伸びて、その伸びをより最大化させるために今回M&Aという手段を取ったというイメージで、成長するための追加投資のような感じですね。 及川 藤山さんから質問はありますか? 藤山氏 最初にM&Aに興味を持ったきっかけは何ですか? 瀬之口氏 今年の2月頃、コロナの影響が全く見えなかったので、最初はM&Aではなく、資金調達で動いていて、話を進めていくうちにM&Aにも興味をもち始めました。 片石氏 M&Aというソリューションに対してというより、ZOZOと組むこと。ZOZOとだったらいけるかもしれない、それが強かったですね。調達の過程で、大きいアパレルの会社さんとの話もあったのですが、組んでもカルチャーフィットしないという懸念があったんです。

その点、ZOZOの経営陣の方と話したときに共通の話題もあって、向こうからも「感覚が近しいね」という話もあって。ZOZOだったら一緒にいけるかな、という感覚は強かったです。 及川 ZOZOじゃなかったら売ってなかった、という感じですか? 片石氏 そうですね、そう思います。
結局、M&Aは入った後が大事で、入った後に自分たちのやることに納得してくれるのか、入った後どれだけ早く伸ばしきれるかというのが、今回のディールで考えたことなので。そこがないと、意味がなかったかなと思います。 及川 藤山さんは「どうしてM&Aという手段を選択したのか? タイミングはなぜ今だったのか?事業成長の上で抱えていた課題とは?」についていかがでしょうか。 藤山氏 回答が近しくなってしまうんですが、どうしてM&Aという手段を選択したのかというと、成長するスピードの時間を短縮したかったから、というのが正直なところです。
「本当は利確したかったんじゃないの?」と言われたりもしましたが、事業の成長をいかに早めていくかということを最優先で考えました。M&Aはそれを短縮できるというのが一番大きかった。それが最後の決め手だと思います。

我々がM&Aを考え始めたのは、創業して2、3年目くらい。初年度は事業も好調に伸びて、営業利益も数億単位で出してたので売る理由もなくて、最初に考えたのがIPOだったんですよね。

ただIPOしようと思って関係各所に話をしたり聞いたりするなかで、いまスタートアップ界隈ではなかなか監査法人が決まらない状況だから、5~6年は見ておかないと厳しい、IPOを目指すのは時間もかかると知って。

我々は空き家の領域、他社がやっていないところを攻めて成長していたので、大手が入ってくる怖さがあり、一気に早く伸ばしたいという考えを持っていたんです。なので、IPOを目指すかを考えた時に、いろいろな選択肢のなかで成長させるための時間を最も短縮できるのがM&Aだと決断した。

タイミングについては、我々は基本合意を巻いたタイミングでまさにコロナに入ってしまいましたが、業界の変化もあるなかで成約まで持っていけて、今、新しい体制で今事業を伸ばしていくというところも見えてきています。なので、今のタイミングでできたのは大きかったと思っています。

事業成長の上で抱えていた課題という点はいろいろありました。まずは信用力。我々は空き家の不動産を取り扱っているので、法的な瑕疵を解消するという部分で全国の自治体や行政と交渉することが多いんです。しかし、そのためには会社としての信用力が全然足りないと感じていた部分がありました。これが、上場企業の傘下に入ったことで、やりやすくなったと思います。

もうひとつの課題が組織マネジメントです。だんだん人が増えて会社が大きくなって組織化していくと、中間管理職をどうやって育てていくかなど、今まで経験のない領域で苦労した部分がありました。こういう部分は事業家の方にアドバイスをもらいたいと考えていたので、傘下に入ることで助言してもらえて良かったと思いますね。

なぜ2段階EXITなのか。IPOを目指す理由は?

及川 なぜ2段階EXITを選んだのか、そしてIPOを目指す理由はなんでしょうか? 片石氏 IPOを目指す一番の理由は、自分たちのビジョン「臆病な秀才の最初のキッカケを創る」 を広めたいと考えているからです。

僕は一緒に働く仲間、「臆病な秀才」を増やして、プロデュースして、その人たちが自分自身を好きになっていく姿を見るのがとても好きなんです。 ただ、ビジョンを広げるためには、会社を成長させて、売上も利益も出さなきゃいけない。そう考えたときに、IPOでその水準まで数字を持っていって、さらに調達して規模を拡大していくことは必須だと思ったんです。

さらに、アパレル業界がゲームチェンジのタイミングということもありました。旧来のビフォアコロナのアパレルの構造が、どう考えても今の時代に合ってないと思うんです。服を着るのは「自分はこういう存在である」とコミュニケーションするため。普遍的な承認欲求なので、なくなりません。ただ、従来アパレルを提供してきた構造が今の事態にフィットしていないので、大手企業でも倒産などが起こっています。そこで、新しいアパレルのビジネスを作って、僕たちがアパレルの普遍性を証明したいと思っています。 及川 IPOすることで、自分たちが考えている世界観を一般化させたいという感じでしょうか? 片石氏 そうですね、アパレルの次のスタンダードを示したいという気持ちが大きいです。 瀬之口氏 僕たちが2段階EXITを選んだのは、アパレルの次のスタンダードを早く示したかったからです。単体だと5年から10年かかるというのを、2段階EXITを使って3年でやりきりたい。親会社の力も借りてIPOを目指すわけです。 片石氏 企業としての信用や信頼を補う狙いもありました。僕たちは社名もyutoriでアパレルというビジネス、そして僕自身もこういうビジュアルなので、自分たちが健全な企業で、上場するに足る企業であることを証明するのは時間がかかると考えていたんです。 及川 yutoriという社名のイメージからは想像できない圧倒的な戦略、すごいですね。 藤山さんはいかがでしょうか。 藤山氏 非常にシンプルで、やりたいことをやるためにIPOが必要だったんです。
冒頭でもお話した通り、我々は空き家のiBuyerの領域での不動産テック企業を目指すことを目標に、今事業を作っています。結局、それをやろうと思うとIPOはスタートラインに近いのかなと思っています。

不動産の領域はアナログな業界で、パブリックカンパニーであることの信用力が非常に強い。そこに向けて動くことが、第一のスタートラインなのかなと。
つまり、企業としての目標を達成するために、IPOを意識し始めたということがきっかけです。自社でIPOを目指すとなると圧倒的に時間がかかりますし、特に我々がやろうとしている領域で自社でIPOを目指そうと思うと、他社に参入されて負けてしまう。

事業の成長のスピードを短縮させるために動くなかで、2段階EXITが最適だったということで最終的に選んだ形です。 薩摩氏 我々が目指すiBuyerという領域では、不動産のAI査定や自動査定にエンジニアを入れて開発に資本を注いでいる。大きな資本があればスピードが上がります。

それに、もし不動産を買い取れる大きな資金があれば、今一番困っている地方の法的な瑕疵の空き家の案件を街ごと開発したり、ランドバンクのような形でやっていくことができます。
そういう目的で、資本を集めるためにもIPOを目指そうという話はしていました。 及川 2社とも共通して、IPOをすることによって信用力や資金調達力、実現する力を手に入れるというのが大きいのかなと感じますね。
片石さんの方からNS社さんに質問はありますか? 片石氏 IPOするというのは、創業当初からブレなかったのでしょうか? 藤山氏 創業したときはIPOもM&Aも全く考えてなかったですし、会社を大きくしていくこともそこまで最初は考えていなかったですね。そもそも知らなかったんです。継続してやっていければ良いよね、くらいで起業しました。

でも、初年度に事業も上手く伸びて人も増えると、やりたいことや、理想に近づけたいという想いが強くなってきて。2年目くらいからIPOを目指したいと考え始めました。 瀬之口氏 外部の資本は入っていましたか? 藤山氏 入っていないですね。 片石氏 全ベンチャーが嫉妬しそうなセリフですね。結果が伴って、健全な形で自分の自信や野望がスケールしていったということですよね。 藤山氏 そうですね。ただ、スケールへの想いがどんどん強くなって固まり始めたのが、2年目くらいからだったと思います。 及川 yutori社もIPOはもともと考えていなかったのでしょうか? 片石氏 はい。僕たちは最初は「そもそもEXITしない」と言って資金調達をしましたからね。

大企業の傘下になることのデメリットは?

及川 大企業傘下に入ることのデメリットについてはどう評価していましたか? 
「大企業に入ったら自分の思ったことができなくなるんじゃないか?」など、いろいろな懸念があったのではないかと思います。 藤山氏 不動産業界はアナログで古い体質の会社が多いので、その文化を強要されるんじゃないかというのが不安でした。
例えば、紙でのやり取りとか、ミーティングは対面でしなければいけないとか。大規模な会社だと必ず週に2、3回は定例してくださいという会社もあって。NSの文化が変えられてしまうのは不安だなと思っていました。 文化が合うかというのは重要な考慮要素だったと思いますね。 薩摩氏 私も同じような不安はありました。
なかには「NSのビジネスモデル自体を変えようとするんじゃないか?」という会社さんもあって。そういう会社さんと一緒になるのは嫌だという思いがありました。 片石氏 カルチャーフィットするかは、ファーストインプレッションでわかりましたか? 藤山氏 わかります。20~30社くらいお会いしてると思いますが、規模が大きくてオーナー企業の不動産会社は、きついなという手応えはありました。 及川 yutoriさんは、大企業傘下に入ることのデメリットはどう評価していましたか? 瀬之口氏 最初の懸念はそんなになかったです。組織の面ではカルチャーがとても近くて、ZOZOの社長からも、僕と片石がZOZOの社員にいても違和感がなかった、と言われていたので、カルチャーフィットの不安は全くありませんでした。

強いて言うなら、僕たちが今やっているブランドを独立性を保ったまま運営していけるのかという点が懸念点でしたが、今はこの点に関しても大丈夫だと思っています。

というのも、それぞれの持つ強みが全然違ったからです。ZOZOはハード面のプラットフォームに強みがありますが、僕たちの強みであるブランド運営、ソフト面がなかった。僕たちのソフト面はZOZOにない部分なので、独立性を保ったまま運営していけると考えたんですが、実際にその通りでした。 片石氏 瀬之口が言った通り、カルチャーフィットに関してはZOZOは会う人会う人ファッション好きで共通言語も多くて、こんなにみんな仲良くなれるんだなと思ったくらいです。

そして事業の強みというところでも、ZOZOは思った以上にインフラとかサプライチェーンが強いし、オペレーショナルなところが強い。逆に、僕たちはセンスやマーケに社内のリソースを全振りしている状態です。だからZOZOとは、強みと弱みを相互補完できます。今後も良いパートナーでいられると思っています。 藤山氏 ZOZO以外に話はしなかったんですか? 瀬之口氏 資金調達の過程で他の大手アパレルさんと話はしましたが、最初の面談でなんとなく「違うな」というのは分かりましたね。

交渉で、上場時の想定評価額はどのように判断したか

及川 両社ともコロナ禍のなかでのM&Aになりました。市場のボラティリティーは大きくなり、上場時の想定評価額も判断しづらい状況もあったと思います。交渉相手の企業とは、どのように話していましたか? 瀬之口氏 僕たちは類似企業と比較して話していました。「このくらいの企業がこの時価総額なので、そこを狙いにいきます」といったかたちですね。 片石氏 ただ、比較対象として、完全にオンラインメインで展開しているアパレル企業があまりなくて。だから売上利益とブランドイメージから見て、「ここを目指しましょう」というのを、強めにコンセンサスを取ったイメージです。 及川 NS社はどうですか? 藤山氏 上場時の評価額は先方とは話してないですが、社内ではもともとシミュレーションはしていました。「上場させるならこのくらいの金額以上でやらないと、そもそも意味がないよね」というのがあって、目指すべき規模は考えてましたね。中期経営計画の営業利益が何倍といったかたちで計算して。あとは市場の類似の企業のPERなどから換算しました。 及川 ほかに、コロナ禍での交渉で難しかった点はありますか? 藤山氏 基本合意を巻いたのが、コロナが大きく騒がれる前の4月くらい。その後、どんどん感染が拡大して、対面での交渉ができなくなりました。

センシティブな交渉をスピード感を持ってやらなきゃいけないのに、対面で交渉できないというのは、難しかったですね。オンライン面談でも相手の表情は見れますが、細かな雰囲気や空気って分からないですから。 薩摩氏 買い手さんが「コロナで事業は大丈夫なのか?」ということを気にされていて、影響がないことを証明してほしいと言われまして。 藤山氏 我々はコロナが追い風で事業が伸びていましたが、数字が今後伸びていくというのも仮説でしかないですし。コロナでいろいろと事業の形を変えていかなければいけないなかで、相手企業への説明対応をしていくのは大変でしたね。

大手企業とタッグを組んではじめて実現できる事業とは?

及川 M&Aが実現したことで、両社は今後どういった事業を展開していくのでしょうか。大手企業とタッグを組んでこそ成し遂げられる事業があるのではないかと思います。今後の事業ということで難しい点はあるかと思いますが、答えられる範囲で教えてください。

片石氏 まさに今詰めているので、正直言いづらい部分もあるんですが。
プラットフォームに近い事業や、投資がかさんでいくような事業ですね。今までの自分たちって、ほぼ0円でブランドを作って広告費もほぼかけていない。オーガニックのグロースだけで数字作ってきた。いかにお金をかけずにお金を産むかという思想でやってきました。今では、お金をある程度投資してリターンが大きいビジネスにチャレンジしていきたいと考えています。

あとは、上場を見据えて、ブランドというよりも、インフラ的な側面を含んでいくような事業に取り組みたいと思っています。 及川 NS社さんはいかがでしょうか。 藤山氏 我々は不動産投資のコンサル事業を伸ばしていきたいと考えています。
その後、iBuyerという領域で投資家と全国の空き家で困っている売主とのマッチング事業を強化していきたいと思っています。

また、我々が取り組んでいる空き家の法的な瑕疵の解消には、行政や自治体との連携が重要なのですが、いま1都3県くらいしかできていません。それを全国に展開していきたいと考えています。

M&Aでグローバル展開も見えてくる?

及川 M&Aの成功で両社とも多額のお金を使える環境にあると思うのですが、今後、グローバル展開は視野に入れていますか? 片石氏 僕たちはありますね。アジアのストリートマーケットを取りに行くと決めています。 及川 グローバルは、単体だとメルカリくらい大きい規模で上場しないとなかなかできないですよね。 瀬之口氏 そうですね。とくに僕たちの場合アパレルで、リアルに品物が動いていきます。越境ECの裏側の物流は単独でやると大変なので、中国にも拠点があるZOZOと組んでその部分が強化できるのはかなり大きいです。 及川 NS社さんはどうですか? 藤山氏 今のところはないですね。国内の市場が十分大きいので、まずは国内と考えています。

事業以外に、大企業と組むことで得た恩恵とは

及川 事業以外の部分で、大企業と組むことで得られた恩恵はありますか? 瀬之口氏 コーポレート全般と採用ですね。 採用については、大企業が親会社という信頼ができたことで、キャリアを積み上げてきた方たちのアテンションを引きやすくなったと思います。
コーポレートについては、上場企業の実際の水準を間近で見て、きちんとした規定やルールを学べて体制強化できる。これはとても強いなと思いますね。

上場した後の姿をリアルにイメージできことも大きいですね。上場後を見据えた事業作りについて視野が広くなったという感じです。 及川 NS社さんはいかがでしょうか。 薩摩氏 お客様と話していると「アジアゲートさん知ってるよ、良い会社だよね」と知っている方もいて、当社のサービスに申込んでくれたりします。今までよりも信頼感・信用力が上がったのは大きいと思います。 藤山氏 内部統制、ガバナンスのコーポレートの部分も大きいと思っています。
今まで、売上を作ったり事業を伸ばすという攻めの部分に必死で。守りの部分、会社内の規定の整理は何をやって良いか分からないという状況でした。そこを強制的に、早いスピードで上場企業の基準に一気に変えてもらえているのはかなり大きなメリットだと思います。自分たちでやると時間がかかるし、間違った方向になりやすいので。

「2段階EXIT」はベンチャーM&Aの手法として普及するか?

及川 実際に経験してみて、2段階EXITは普及すると思いますか?今後のベンチャーのM&A手法として、定着しそうででしょうか。 瀬之口氏 ここ4~5年の間は普及すると思います。ただ、その後は今の僕たちの事例しだいかなと思います。
というのも、この3~4年でベンチャーのM&Aの100%の事例が出はじめてきて、その3年後の今、ようやく結果が見えてきた。「やっぱりモチベーション下がるよね」とか、「100%だとその先伸ばすところでインセンティブがなくなるからうまくいかないね」というのが見えてきたというのもあるからこそ、この2段階EXITのスキームがきていると思うんです。このスキームの結果は、3年後、4年後に出ますよね。

その3年後、4年後に僕たちのIPOがうまくいかないと、蓋をあけてみたら「あれ?」という感じになって、また別のスキームが生まれるのかなと。なので、今の僕たちが上手くいけば、そのままその先も普及していくと思いますね。 藤山氏 僕も同じで、普及はしていくと思います。
今まではVCがこういう形が多かったと思うのですが、今後は事業会社もこういうパターンで増えていくと思うんです。そして、コロナのタイミングもあって大企業も投資をしづらいなかで、100%よりも一緒に伸ばしていくというのは、今後増えていくんじゃないかと思ってます。 薩摩氏 M&Aは失敗率が高いとよく言われますが、それは100%売ってしまってモチベーションが上がらないという原因もあると思います。その点を克服できる2段階EXITは良いスキームだなと思います。 片石氏 ベンチャー史に大きな影響を与えたという良い見本になるように頑張らないと。 及川 M&Aがうまくいったときにもリリースが打てれば成果がわかりやすいんですけどね。法律上の義務があるわけでもないですし。IPOをすれば明確に成果がわかるので、みなさんの上場に期待したいと思います。

M&Aすべきか、IPOすべきか。悩める起業家に伝えたいこと

及川 M&AにすべきかIPOすべきか、悩んでいる起業家に伝えたいことはありますか?  片石氏 僕は正直なタイプで、自分がリアリティを持てない目標を掲げるということが本当にできなくて。大風呂敷を広げられない自分は起業家として大丈夫なのか、という葛藤がありました。

だけど今回のディールを通して、IPOを「頑張れば達成できる目標」として、リアリティを持って捉えられました。今回のディールをせずに事業が伸びても、そこでIPOが今ほどのリアリティで感じられたかというと、それは違う気がしています。

なので初期の起業家にとって、2段階EXITのようなスキームを使って自信をつけつつ、次を見据えた武器を手に入れる、そういう方法は良いんじゃないかと思います。
同じような年の起業家に対して、今回の2段階EXITのスキームは勧めたいと思いますね。 及川 VCも、例えM&AかIPOか悩んでいる起業家に対しても、気合が入ってるなら出資すればいいはずです。「IPOだけを目標にします」という人にだけ出資するのはやめればいいんですよね。 片石氏 そもそも、表面的な発言で投資判断をするのはナンセンスかなと思います。IPOを目指すと言っている人が突然100%の事業売却をすることも普通ですし。 藤山氏 M&AもIPOも、本質的には今の事業にとっての手段でしかないので、事業に必要かどうかを考えるのが一番重要だと思います。
やりたい事業にIPOが必要なければ、別にIPOを目指す必要はないと思います。ただ、組織として正しい形にしていくのであれば、まずIPOを目指して組織作りをするほうが良いと思います。

実際にIPOを目指すかどうかは置いておいて、まずIPOをいつでもできる体制に持って行くのが理想でしょうし、結果的にIPOしなくてもM&Aはできるはずです。 片石氏 若手起業家は“スタートアップ村”というか、ベンチャーコミュニティの影響でEXITしなければと焦っちゃうのかなと思ってます。
それよりも、事業をやって仲間と一緒に数字が伸びていくのをピュアに楽しむことが先決で、変な焦りを持つのはもったいないし、焦らなくて良いと思ったりしますね。

質疑応答

及川 ここで、参加者から挙がっている質問をどんどん聞いて行きたいと思います。

EXIT金額の算定方法は?

及川 まずは「EXIT金額の算定方法について知りたいです」。これはどんな形で計算して決まっていくのか。VCが入っていたyutori社と入っていないNS社では違うと思うので、答えられる範囲でお願いします。 片石氏 すみませんが、これはノーコメントでお願いします。 藤山氏 単純にEBITDAの何倍みたいな形で、DCFとかで計算して出した金額がひとつの基準ですね。あとはM&AクラウドのFAの方と相談してという感じで決めた形ですね。 薩摩氏 我々は固定資産もなく、負債、借入もなかったので算定しやすかったと思います。

M&Aで連帯保証は外れるか?

及川 「借入があっても、売れば連帯保証は外れるんですか?」という質問も来ています。 藤山氏 我々は借入が0で負債なし固定資産なしなので、純粋に営業利益の何倍のようなかたちで算定しました。連帯保証もなかったです。 瀬之口氏 親会社によると思います。話を聞く限り外れている会社も多いので、交渉次第でいけるのかなと思います。 及川 M&Aを支援している立場で見ていると、上場会社に売る場合は、連帯保証は外れるケースが多いかなと思います。

M&Aを従業員にどう発表するか

及川 「M&Aを決めた時に従業員にどうやって発表しましたか?」という質問も。  片石氏 従業員とのコミュニケーションでは「何を目指している。これにはどういう意味がある」ということを、かなり慎重に、繊細に伝えるようにしました。反応としてはとてもポジティブでしたね。 従来も世間からyutoriのエモ的な側面は注目してもらっていて、アパレルのスタートアップとして数字も出ていました。でも、自分たちのビジネス的な側面はあまり注目されず、ビジネス的な価値が外部に伝わらない部分がありました。 今回、アパレル×ネットで一番メジャーなZOZOに評価してもらえたことで、メンバーから「やっと自分たちのやってきたことが認められた、社会にようやく認められたんだ」という反応はありましたね。 藤山氏 従業員にどう話すかというのは、かなり前からずっと考えていました。事前に会社として「こうしていきたい」といったジャブ的な話をしながら、一斉に話すときはコミュニケーションはかなりセンシティブに、慎重に話をしました。全員、ポジティブな反応で良かったです。 ただ話をしてもピンとこない人が多かったので、会社として今後どうしていくか、どういう方向に舵を切っていくのか、ということを言葉も選びながら、しっかりと伝えました。 話す前は怖かったんですが、本当にいいメンバーに恵まれたなと思いましたね。 及川 DD(デューデリジェンス)のときには経営者以外にも質問があると思うのですが、それはどういう形で話を持っていきましたか? 藤山氏 DDのときはもう基本合意が出ていたので、そのタイミングで全員に話はしていました。 瀬之口氏 僕たちはDDが経営陣だけで完結したので、そこには社員は出ていないですね。 及川 ありがとうございます。 最後に、宣伝や告知など、ひとことずつお願いします。 片石氏 僕たちは上場を目指していて、最近“ゆとらない採用”というプロジェクトをリリースしました。自分たちの理想を実現ために一緒にしのぎを削って作っていける仲間を募集しています。

これからは20代後半とか30代前半の、自分たちと同い年かちょっと若いくらいの、ある程度キャリアを積んでいて、服が好きで、けど今のアパレル会社にはフィットしない、あるいはD2Cに関わりたいという方を募集しています。

もし興味があればぜひ入ってきていただきたいです。Wantedlyでも“ゆとらない採用”と調べれば表示されます。僕のツイッターにDMいただいても対応します。よろしくお願いします。 藤山氏 当社と同じ不動産業界の会社さんで、今日の話を聞いて一緒に組めそうだとか、こういう提案できそうだとか感じたら、ぜひお気軽にお声がけください。

さらに人材も募集しております。不動産領域の人材からWebマーケティングやエンジニアまで、興味がある方がいらっしゃれば、ぜひお声がけいただけたらと思います。

また、経営者の方で不動産投資をやってみたいという方がいらっしゃったら、ぜひお声がけください。会社のHPからお問合せいただくか、僕のFacebookでも大丈夫です。 及川 NS社さんとアジアホールディングスさんのディールの経緯については、M&Aクラウドのサイトに成約インタビューに関する記事が掲載されています。興味がある方は読んでみてください。

今日はありがとうございました。



なお、今回のオンライントークセッションのフル動画を以下からご確認いただけます。

動画はこちらから


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