募集の概要
- 買収対象領域
- ●農作物(野菜/ハーブ) ●ワイナリー ●日本酒酒蔵 ●クラフトビール製造 ●ワイン・クラフトビールの輸入 ●惣菜製造 ●日本酒・焼酎の輸出 ●酒類の卸売(国内海外問わず) ●食品の卸売(国内海外問わず) ●飲食店 ●惣菜店 ●酒類小売店 ●飲食店向け無形サービス
- 実現したいこと
- 新規事業の獲得
- 募集の特徴
- 買収スケジュール
- まずは情報をいただき、経営企画部門がシナジーを判断します。成長ストーリーが描ければ代表に報告し、その先へ進むかどうかを決定します。
M&Aの方針
- 買収対象業種
- 買収除外対象
- 上記と全く関連のない領域は対象外とさせていただきます。
- 買収予算
- 契約締結までの期間
- 最短2ヶ月
- 募集エリア
- ロックアップ
- 交渉次第
M&Aの戦略
何をやっているのか?
1935年、現代表の私、柴 泰宏の祖父にあたる五郎が東京・中野で営業を始めた柴田屋酒店は、2023年で創業89年を迎えます。創業当初は、一般家庭向けに酒類を販売するいわゆる「町の酒屋さん」でしたが、現在では、飲食店向けの卸業を軸とした事業を展開。お取引先様は首都圏の約3,000軒を数え、お酒を食事とともに提供するこだわりをもった個店がその多くを占めます。
卸業における当社の特長の一つは、ワインの取り扱いです。一般的に業務用販売では、生ビールやリキュールなどの売上比率が高いのですが、当社の場合、ワインの比率が4割程度に上ります。
また、2001年から他社との差別化としてワインに力を入れ始め、現在では社員約200人のうち、ソムリエの資格保持者が50人以上。品質管理においても、倉庫はもちろん、運搬車両もすべて保冷機能付きとし、選りすぐった商品を最高の状態でお届けしています。
卸を本業としながら、自社で輸入を幅広く手掛けていることも、当社のユニークな点です。ワインやクラフトビール、クラフトジンなど、海外の良品を多数そろえており、飲食店様の中でも、特に個性的な品揃えを志向するお客様にご愛顧いただいています。
89年に及ぶ歴史の中で、当社は常に市場環境の変化を先読みし、時に大胆に舵を切ることで生き残りを図ってきました。約20年前、酒類販売の規制緩和を見越して、一般家庭から飲食店へと販売先を変えたことも大きな決断でしたが、2013年には和食の世界的な普及を追い風に、海外進出をスタート。タイを皮切りに、イタリア、韓国、アメリカにも現地法人を設立し、日本酒をはじめとする国産商品を現地の飲食店様に販売しています。
何を目指しているのか?
2004年に酒類販売の規制緩和が施行され、コンビニエンスストアやスーパーなどで手軽にお酒が買えるようになったのに加え、ECの普及も進んだ昨今では、かつての“酒屋さん”のポジションはもはや失われました。では、これからの時代、市場に必要とされ続けていくのは、どのような業態だろうか――この問いへの答えを模索する中で、私たちがたどり着いたのが“世界SAKE-YA”構想です。
“SAKE-YA”がカバーするのは、お酒の流通のみに留まりません。川上は原料の製造から、川下は一般消費者への提供まで、お酒を軸にしたバリューチェーン全般が含まれます。全機能を社内で完結させたいということではなく、社外のパートナーとも連携しながら、すみずみまで柴田屋のこだわりの行き届いたバリューチェーンを構築していきたいと考えています。
たとえば川上方面では、2018年のM&Aにより、ビール醸造所を店舗内に備えたブリューパブ「ビール工房」を都内で8店舗(当時)展開する株式会社麦酒企画を仲間に迎え、グループ内に製造機能を獲得しました。その後「ZERO LABO」という、マイクロブルワリーより小規模な醸造所を本社1階に設立し、クラフトビールや日本酒(免許上はその他醸造酒)を開始、「SAKEの6次産業化(1次産業×2次産業×3次産業を融合させた業態)」に向けたトライアルを進めてきました。さらに現在は、ビールの副原料であるホップの自社生産に取り組み始めています。消費者に「うちの農園で育てたホップを使った、できたてのビール」を直接お勧めすることができたら、それはお客様にとっても特別感のある一杯となるでしょう。
一方川下方面では、2011年に中野の本社ビル1Fにワインバーを出店。お客様と直接コミュニケーションを図り、SAKEに合う食事も提供するお店として、アンテナショップのような役割を果たしてきました。
2020年秋には、醸造、小売、飲食サービスの3機能を備えた新たなアンテナショップをオープンし、ここから私たちの考える“SAKE-YA”を広く発信していく計画です。
柴田屋酒店のミッションは、「人と人をSAKEで繋ぎ、世界中を笑顔にする」ことです。価格競争の消耗戦に巻き込まれることなく、世界中を笑顔にできる商品を届けていくには、コアビジネスである卸業に加えて、川上と川下の双方に進出していくことが不可欠であると考えています。
グローバル展開も、まだまだこれから本格化していきます。お取引先の広がりに合わせて拠点も増やしていきたいですし、現状では日本からのお酒の輸入に伴う関税が大きくかかっていることから、いずれは現地で生産できる体制も整えたい。お酒だけでなく、お酒に合う和食に関しても、たとえば店の手作り味噌、お客様のその日の献立に合わせて調合する七味唐辛子など、柴田屋オリジナルの商品を提供して、和食の素晴らしさを知るファンを各地に増やしていけたらと、さまざまな夢を描いています。
何を必要としているのか?
「SAKEの6次産業化×グローバル展開」を進めていくにあたり、一緒に取り組んでくださる仲間を求めています。お酒の原料製造から醸造、卸、飲食店まで、お酒に関わる業態すべてを対象にM&Aを検討させていただきます。
特に強化したい領域の一つは、酒類製造です。当社ではすでに「その他の醸造酒」製造免許は取得していますが、今後グローバル展開を加速し、日本のお酒と食事の素晴らしさを前面に打ち出していくためには、自社での取得は難しい「清酒」の製造免許も獲得したいところです。このため、日本酒の酒蔵とはぜひ組みたいですし、ワイナリーやクラフトビールの醸造所にも興味があります。地理的には、関東近県の事業者様であれば、連携が取りやすいと考えています。
海外展開強化に向けては、和食のメーカーや卸業者と組むのも面白いと思っています。豆腐、漬物など、和食ならでは、かつメーカーの個性が際立つ商品を、ご一緒に現地で製造・提供していくことができたら、双方にとって可能性が広がるのではないでしょうか。たとえば、自社でも漬物などを製造していて、かつ卸業者としても仕入先ネットワークを持っているようなメーカー様と出会えたら、魅力的な品揃えを行っていくうえで理想的です。
当社と同業の卸業者様との連携も、もちろん検討します。利益率の低下や人材難などの課題を抱えている会社様に、当社のオリジナル商品や人的リソース、ノウハウを投入することで、共存共栄を図っていきたいと考えています。卸業者であれば、関東圏に限らず、全国どこでも候補になります。
海外商品のラインアップをさらに拡充していくうえでは、インポーター様と組む方向性もあり得ます。世界にはまだまだ私たちのアプローチできていない優れたワインがたくさんあるはずですし、クラフトビールもユニークな商品を発掘していきたいと思います。
飲食店に関しては、お酒と食事を楽しんでもらう業態であれば、和食系・洋食系問わず検討します。当社商品の投入により、お店の魅力が一層輝くような事業者様からのお声掛けをお待ちしています。
何を提供できるのか?
社の力を活用いただけることが挙げられます。「社員が夢を実現するために柴田屋はある」という信条の下、当社は長年、人を育てることに重きを置いた事業展開を続けてきました。採用面では、もともと新卒採用に強いことに加え、最近は中途採用においても、日本酒の酒蔵で働いていた方、フランスでワインを作っていた人など、貴重な経験を持つ人材が、まさに自身の夢を実現するために柴田屋を選んでくれています。
インポーターや製造者の皆様には、当社の持つ販路を活用いただけます。首都圏のレストラン4,000軒のほか、直営店は現在、ブリューパブ8店舗とワインバー2店舗があり、今後さらに増やしていく計画です。「飲食店の繁盛なくして柴田屋の成長はない」と考える当社は、お客様向け情報誌の発行、接客技術の全国コンテストの開催、飲食店経営者の勉強会の運営などを通じ、飲食業界の皆様と深い信頼関係を築いている点も大きな強みです。
特に製造業者様にとって、販路の心配をすることなく、商品開発に集中できるメリットは大きいのではないでしょうか。すでに海外に拠点を持ち、顧客網を築いている点も、今後国内市場が縮小していく中ではアドバンテージになると考えます。
同業の卸業者様に対しては、先ほども触れたように、当社のオリジナル商品の投入による利益率アップが期待できるほか、販路開拓においても当社のノウハウを展開できます。人材面では、配送スタッフの確保、経営人材の投入・育成など、お持ちの課題に応じてお手伝いさせていただきます。
飲食店様の場合は、仕入れの面で価格競争力を発揮できるようになるのはもちろん、当社の資本力を生かした攻めの展開も可能になります。お店の改装、新店舗の出店など、やりたいことがありながらも、資金繰りがネックになっているような事業者様は、ぜひ一度ご相談いただきたいと思います。
起業家・経営者に向けてひとこと
私たちにとってM&Aとは、当社自身が早く夢に近づくためのルートの一つであると同時に、M&A先様にとっても、これまでやりたくてもできなかったことができるようになる機会であるととらえています。実際、2018年に仲間に迎えた麦酒企画の元オーナーも、当社のバックアップの下、取締役としていきいきと活躍しています。
「人と人をSAKEで繋ぎ、世界中を笑顔にする」ために、互いのリソースとノウハウを持ち寄り、自由な発想で、ご一緒にチャレンジしていきましょう! ご連絡をお待ちしております。