募集の概要
- 買収対象領域
- ●Web制作、ECサイト制作(開発リソースの拡充目的) ●婚活サービス、電子書籍配信、DX支援、動画制作、D2C、C2C、シェアリング、Fintechなど(新規サービスの創出目的) ●AI、VR、ブロックチェーンなど(先端技術の取り込み目的)
- 募集の特徴
- 買収スケジュール
- 公開情報、決算書類、文書による質疑応答等をもとに、簡易的なデューデリジェンスを行った後、面談を通じて、当社とのシナジー、ビジョンや価値観の一致、事業の成長性を判断させていただき、基本合意書の締結等のフローに進ませていただきます。
M&Aの方針
- 買収対象業種
- 買収除外対象
- 当初のミッション・ビジョンに大きく反するような企業様、構造的な赤字企業は基本的に対象外とさせていただきます。
- 買収予算
- 契約締結までの期間
- 最短2ヶ月
- ロックアップ
- 交渉次第
M&Aの戦略
何をやっているのか?
虎の穴ラボは2019年10月、ユメノソラホールディングスから分社する形で誕生しました。ユメノソラホールディングスの中核会社は、アニメ、漫画、小説を原作とした二次創作物や、商業流通のないオリジナル漫画、いわゆる「同人誌」を販売するショップ「とらのあな」の運営で知られる株式会社虎の穴です。ホールディングス傘下に6社を擁し、クリエイターとファンを結ぶ各種事業を展開しています。
虎の穴は、全国にショップを展開している一方で、業界内でもいち早く事業のデジタルシフトを推進してきました。ECサイト「とらのあな通信販売」の年間売上は100億円を超え、EC化率は7割に達しています。国内はもとより、海外でも北米、アジア中心に、40を超える国・地域にファンが広がっており、登録ユーザー数は約320万人に上ります。
加えて、近年、急成長しているサービスに、クリエイター支援プラットフォーム「Fantia」があります。クリエイターがプラットフォームに作品をアップすると、応援したいファンからの資金援助が得られる仕組みで、イラストレーターのほか、コスプレイヤーなど、さまざまなクリエイターに利用いただいています。2020年の取引金額は70億円に達する勢いです。
2016年に「Fantia」をローンチした際は、類似サービスが存在しない状況でしたが、その後、他社もクリエイター支援プラットフォームに参入。現下の新型コロナウィルス感染拡大により、リアルの作品販売イベントの開催が難しくなった中、クリエイターの皆さんが活動を継続していく手段の一つとして、一層の盛り上がりを見せています。
こうした事業を展開するユメノソラグループにおいて、エンジニア集団である虎の穴ラボは、グループのデジタルシフトをリードしています。現在、展開しているのは、主に以下の3事業です。
●ECソリューション事業
「とらのあな通信販売」のサイト構築から運用、物流・決済など周辺事業との連携までを一貫して手掛けています。
●クラウドソリューション事業
「Fantia」の開発と運用を行っています。これをベースに、将来はシェアリングサービスやマッチングサービスなどのプラットフォーム開発、運営受託にも発展させていくことを視野に入れています。
●デジタルマーケティング事業
「とらのあな通信販売」「Fantia」のSEOやWEB広告等の集客、UIUX、ユーザビリティ改善などを推進しています。
何を目指しているのか?
ユメノソラグループは、「クリエイターの支援を通じて、世界を遊びきれないほどのクリエイティブ=エンターテインメントで満たし、誰もが創作物を楽しむ充実した日々を送る」世界の実現を目指しています。
そして、クリエイターによる作品や関連商品をより早く、広く、多く流通させていくためには、あらゆるサービス・業務のデジタル化、オンライン化を一層進展させていくことが重要です。当グループでは、販売チャネルのオンライン化は軌道に乗っている一方、コンテンツのデジタル化に関しては、まだ進んでいるとはいえません。ソフトウェアもしくはWeb配信によるコンテンツ提供の割合を早期に紙媒体と同程度まで引き上げ、さらには紙媒体をしのぐ規模にまで成長させていくことを目指します。
取り扱う作品・商品のジャンルも、今後は広げていきたいと考えています。創業以来、取り扱ってきた同人誌の分野では、すでに一定のシェアを獲得していることから、同人誌をベースに培ってきた事業ノウハウを、今後はより幅広いクリエイティブ作品の流通に生かしていくことで、成長可能性を拡大していきます。
このような展望の下、成長著しい「Fantia」については、アニメや漫画だけでなく、一般の絵画作品やクラフト作品などのクリエイターも集まるプラットフォームへと進化させていきます。同時に、グローバル展開も強化し、現状では2割弱に留まっている海外クリエイターの割合を、今後3年ほどのうちに5割超まで高めることを目標としています。これにより、国内No.1のパトロン型クラウドファンディングサービスを目指すとともに、世界でもクリエイター特化型クラウドファンディングにおけるNo.1を目指していきます。
このほか、新規の事業として、電子書籍サービスやクリエイター向け業務発注・管理サービス、クリエイター向けCtoCモール、動画関連サービスなどの立ち上げにも、挑戦したいと考えています。
こうしたグループ全体の変革の中で、虎の穴ラボとしても、自社オンラインサービスの開発と運用を通じ、グループ外からも安定したサービス収入の見込める、ストック+フロー型の収益モデルの確立を図っていきます。
何を必要としているのか?
上記のビジョンの実現に向けては、虎の穴ラボの開発リソースをさまざまな面で拡充していく必要があります。採用活動と並行して、よりスピーディーなパワーアップが望める手段として、M&Aも積極的に検討しています。特に以下のような観点で、私たちの仲間となっていただける事業者様を探しています。
●開発リソースの拡充(Web制作、ECサイト制作)
「とらのあな通信販売」「Fantia」の開発・運用メンバーを拡充していくため、ECサイトや一般のWebサイトの制作を行っている事業者様を求めています。ECサイトに関しては、一般的なWeb制作のノウハウに加えて、在庫管理や物流とも連携した機能構築が求められるため、そうした経験をお持ちの会社様は特に歓迎します。「Fantia」には決済機能があり、決済システムに関する知見もあれば望ましいですが、必須条件ではありません。
●新規サービスの創出(婚活サービス、電子書籍配信、DX支援、その他)
ユメノソラグループのとら婚株式会社では、アニメ・漫画・ゲームのファン向けに特化した婚活サービス「とら婚」を運営しています。同サービスの機能拡張を図っていくにあたり、同じく婚活サービスを開発・運営されている会社様の力を借りたいと考えています。
また、電子書籍サービスについても、今後コンテンツのデジタル化を加速していくうえで、自前のサービスを持ちたいところです。当社でゼロから開発していくことも考えていますが、もしすでに電子書籍サービスを展開されている会社様を仲間に迎えることができたら、ローンチまでの期間を大きく短縮できると期待しています。
さらに、虎の穴ラボ社内の課題でもあり、クリエイティブ業界の課題でもある、業務発注・管理の効率化に向けて、社内運用と外販をも見据えたサービスを開発したいと考えています。これに関しては、業務支援ソフトウェアの開発経験をお持ちの会社様と組めれば幸いです。
このほか、動画制作、D2C、C2C、シェアリング、Fintechといった領域にも関心を持っていますので、関連する事業者様はぜひお声掛けください。
●先端技術の取り込み(AI、VR、ブロックチェーンなど)
サービスの競争力を高めていくためには、先端技術にアンテナを張り、社内に知見のない領域を取り込んでいくことも重要です。
たとえば、AIは、ECにおけるレコメンド機能など、ユーザーの購買行動を促進させる機能開発への応用が期待できます。
VRの関連では、今、コロナ禍で開催が難しくなっている作品即売会を、オンラインでバーチャルに行うための仕組みをぜひ作りたいと考えています。
また、ブロックチェーンに関しては、当グループの電子マネー「とらコイン」の機能を拡張する方向で、新しい取り組みに挑戦できればと思っています。
何を提供できるのか?
当グループの最も大きな強みは、“グローバルニッチトップ”を目指していける事業領域に立脚している点です。同人誌だけでも、国内の市場規模は800億円以上。強烈な嗜好性をベースにした、特殊な創出・消費形態が形成されているだけに、新規参入障壁も大きく、市場は寡占状態にあります。さらに海外市場ともなると、完全なるブルーオーシャンです。
これまでにグループ内の各種サービスに登録したユーザーは、累計470万人超。年間1,500万部以上の同人誌を取り扱い、10万人超の書籍委託クリエイターとお取り引きがあります。このユニークな顧客基盤や協力先ネットワーク、「Fantia」の登録クリエイターといったアセットを生かすことで、さまざまなビジネス展開が可能になると考えます。
また、当社は教育面を非常に重視しており、社内的な研修、技術共有会、勉強会、技術書購入補助、就業時間内でのスキルアップに係る勉強等の機会、また外部セミナーや交流会への出席支援などにより、常に最新技術をキャッチアップすることが可能です。
業務においては、複数のプロジェクト・工程に携わることで、視野の広さと深さを養いつつ、チーム制・ダブルチェック体制を明確にし、年齢や職位に寄らずにリーダーとしてプロジェクト推進する機会を作る、非常にオープンな環境が構築されています。
ES(従業員満足)向上にも注力しており、ワークライフバランスの充実を前提としたフルリモート勤務、リモートワーク手当、設備導入支援に加え、従業員同士の相互交流を図るための交流会などもあります。地方勤務や副業もOKです。
コーポレートの面では、人材採用や資金面のサポートも可能です。このほか、間接部門の本社集約、経営リソースの融合、技術面での融合などを図ることにより、コスト削減、財務改善、業務効率化などが期待できます。
過去のM&A実績としては、2013年に、PC・PS向けシミュレーションゲームやノベル式RPGシリーズを展開していたゲーム開発会社、株式会社アクアプラスを仲間に迎えました。
ゲーム開発専業の同社は、事業企画、コラボレーション企画、販売促進については不得手な部分がありましたが、企画や販売面を得意とし、顧客層も共通する当社と共に販売力を強化し、イベント開催やグッズ化も推進。資金面やバックオフィス面のサポートも行い、開発に集中できる体制を構築しました。この結果、新たにソーシャルゲームの分野でヒットタイトルの開発に成功し、売上高はM&A前の2倍以上となっています。
起業家・経営者に向けてひとこと
アニメや漫画のコアファン≒オタク層向けサービスの先駆者である私たちは、デジタルシフトにおいても、業界の先陣を切って取り組んできました。しかし、“デジタルファースト”を掲げる私たちの取り組みは、まだこれからが本番です。新しい仲間をお迎えし、当社が培ってきたクリエイターとユーザーの基盤をフル活用していただく中で、一緒に発展していきたいと願っています。
グループ入り後も、貴社の自主性は尊重します。決して上下関係ではなく、あくまでフラットな、パートナーとしての協力関係を長期的に築いていければ幸いです。まずはお気軽にお声掛けください!