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会社売却後の経営者はどうなる?株主の権利への影響についても説明

かんたんM&A力診断
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公開日:2022年1月28日  最終更新日:2022年5月18日

多くの中小企業では経営者と会社オーナーが同じため、株式譲渡による方法で事業を引き継ぐことが多いでしょう。そして、株式譲渡を使った会社売却で経営者は多大な利潤を獲得できます。本記事では、会社売却のメリットとデメリット、売却会社の株主の権利について解説します。

会社売却とは

会社売却とは、一般的に会社の経営権を譲渡することを指しますが、その代表的な手法は「株式譲渡」です。M&Aにおける株式譲渡は、買収の対象となる会社の株式の過半数を保有する株主が買収者に譲渡することをいいます。

株式譲渡による会社売却は、保有する株式を買収者に譲渡すれば会社の支配権は移動するため、他のM&Aの方法と比べて手続きが少なく済む点に特徴があります。

多くの中小企業では、経営権を取得している株主と経営者が一致しています。そのため、株式譲渡を用いることで、経営の支配権を弱めて、会社運営を引き継いでいくのが一般的な方法になります。

以下では、株式譲渡による会社売却を前提に説明していきましょう。

会社売却が株主に与える影響

株式譲渡の方法による会社の売却をする場合、買収者と対象会社の株主との間の取引になるため、対象会社の株主に影響を与えることが予想されます。

ここでは、会社売却が株主に与える良い影響と悪い影響を、メリットとデメリットの観点から見て行きます。

売手企業の株主が受けるメリット

売手企業の株主が受けるメリットには様々なものがありますが、代表的なものとして「売却益を得ることができること」、それから「負債や連帯保証から解放されること」が挙げられます。

ここでは、この2つのメリットについて詳しく見て行きましょう。

売却益を得ることができる

中小企業は、創業当初に経営者が現金を拠出して会社を設立することが多いため、経営者と会社のオーナーが一致しています。そのため、経営者は株式を売却することで、創業者利潤を獲得できることになります。

さらに、M&Aにおける株式譲渡の方法で売却すると多大な売却益を得られるため、次の投資に回したり早期リタイアを選んだりできるというメリットが得られます。

負債や連帯保証から解放される(経営者の場合)

経営者が会社の債務の連帯保証人になっている場合、株式譲渡によって会社の支配権が買収者に引き継がれるため、連帯保証から解放されるケースが多いでしょう。

ただし、株式譲渡をすれば自動的に連帯保証から解放されるわけではなく、買収者が連帯保証人を引き継ぐことに承諾する必要があります。

つまり、売り手となる旧経営者は連帯保証の引き継ぎが完了するまでは不安定な地位に置かれることになるため、注意が必要です。

売手企業の株主が受けるデメリット

株式を売却した売り手には、競業避止義務が課されることがあります。これは、買主が会社買収による不利益を被らないために、売却した会社の事業に関する活動を売り手に制限させるものです。

ただし、契約条項で競業避止義務を負う期間や範囲を予め定めるのが一般的なため、売り手はその範囲で競業避止義務を負うことになります。

税金関係

株式を譲渡すると売却益が発生するため、課税の対象になります。

個人株主による譲渡の場合、所得の種類は様々ありますが、譲渡所得に該当します。以下で、個人株主の譲渡所得の計算を具体例を用いて説明するため、参考にしてください。

出典: No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)|国税庁

譲渡所得

個人の株式譲渡の場合、譲渡所得に20.315%(所得税15%×復興特別所得税2.1%+住民税5%)を乗じた金額が課税分になります。譲渡所得とは、譲渡価格から必要経費を差し引いた金額です。

例えば、譲渡価格6,000万円で必要経費が1,000万円掛かったとすると、課税対象になる金額は(6,000万円-1,000万円)×20.315%=10,157,500円です。

会社売却に反対する株主の権利

会社売却に反対する株主は、会社に自身が保有する株式を公正な価格で買い取ってもらうよう請求することができます。

この権利を「株式買取請求権」といいます。ただし、株式買取請求権を行使できるのは、「事業譲渡等をする場合」「合併や会社分割、株式交換、株式移転の企業組織再編をする場合」などに限られています。

また、株式買取請求権が認められるためには、株主総会に先立って反対する旨の通知をするなど、一定の要件を満たす必要があり、その要件は会社法によって定められています。

公正な価格は、会社売却によってシナジー効果が見込まれる場合に、そのシナジーを含めた価格とされるのが一般的です。

また、非上場企業の株式である場合は、純資産価格法やDCF法、純資産価格方式、類似会社比較法などの方法を用いて算出されることがあります。

非公開会社の会社売却に必要な手続

株式譲渡の手続きは、会社法の規定に則って進める必要があります。

非公開会社の場合、株式の内容に株式の譲渡制限が付されているため、承認機関から株式譲渡の承認を得る手続きが必要になります。これは、譲渡できないわけではなく、所定の手続きを踏むことで譲渡できるということです。

ただし、非公開会社が取締役会設置会社か非取締役会設置会社であるかで承認機関は異なります。前者の場合は取締役会、後者の場合は株主総会です。

以下のリストは、非公開会社かつ非取締役会設置会社の株式譲渡のケースを前提に、一般的に必要とされる手続きを例示したものです。

  • 株式譲渡承認の請求
  • 臨時株主総会の開催決定・臨時株主総会の招集通知
  • 株式譲渡の承認にかかわる決議
  • 株式譲渡契約の締結
  • 株式名義書換請求
  • 株主名簿記載事項証明書の交付請求

まとめ

株式譲渡によるM&Aは、その手続があまり複雑ではないことから、多くのケースにおいて利用されます。そして、株式譲渡をすることで多大な売却益を得られることから、創業者利潤の獲得、アーリーリタイア、次の投資機会の創出に繋げられるといったメリットがあります。

しかし、売却する会社や株主の権利、利益を保護する観点から、一定の会社法上のルールにしたがって進めたり、税務や会計処理をする必要があるなど、高度な専門性が求められます。また、売却者からすればとても大きな金額の取引になるため、失敗できないという面もあります。

そのため、実際の会社売却のケースにおいては、アドバイザーを雇って相談しながら進めていくことが無難といえるでしょう。

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