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赤字で事業売却を諦めている経営者必見!見直しポイント・売却テクニック

かんたんM&A力診断
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公開日:2022年1月28日  最終更新日:2022年5月18日

本記事では赤字企業の売却方法をわかりやすく解説しています。会社が赤字だからといって、会社の売却を諦めるのは時期尚早かもしれません。本記事で会社売却方法、テクニックについても説明しているため、会社の廃業、売却を検討している経営者の方はぜひご一読ください。

赤字でも事業売却できるの?

自社が赤字のため、事業の撤退を考えたことのある経営者の方は多いでしょう。しかし、その際には廃業ではなく売却を選択できることをご存知ない方もいます。

そこで本記事では、赤字企業を売却するためのテクニックをわかりやすく解説していきます。

「自社の事業が赤字のため廃業を検討している」「設備投資がかさみ、資金繰りに困っている」経営者の方におすすめの記事となっているため、ぜひご一読ください。

赤字企業とは

赤字企業とは、損益計算書の当期純利益がマイナスになっている企業のことです。

損益計算書の赤字要因は様々ですが、「売上が売上原価を下回っている」「販管費が増大した」などがよくあるケースです。

また、損益計算書には減価償却費も含むため、実際のキャッシュフローが把握できないことから、キャッシュフロー計算書の収支を勘案して赤字か否かを判断することもあります。

まとめると、一般的に「赤字」であるという表現をした際には、損益計算書が赤字か、キャッシュフロー計算書が赤字になっている企業が該当すると頭に留めておくとよいでしょう。

赤字企業が見直すポイント

赤字企業は利益が出ていないため、利益から企業価値を算出するDCF法では事業価値が低く見積もられてしまいます。このため、損益計算書上の数値のみではなく、貸借対照表やキャッシュフロー計算書の数字を活用し、企業価値を高める必要があります。

この際に見直すべきポイントは、含み資産、のれんなどの資産項目、リスク項目である簿外負債です。

それぞれについてわかりやすく解説します。

キャッシュフロー

損益計算書が赤字であったとしても、キャッシュフローが黒字であれば赤字の問題が小さくなります。

損益計算書が赤字であるのにもかかわらず、キャッシュフローが黒字の場合は「減価償却費」や「貸倒引当金」などの現預金が減らない項目でのマイナスが多い可能性があります。

例えば、大きな事業投資を行い、それに伴う減価償却費が増大している場合、自社で他社の貸し倒れリスクを厳しく算出している場合などが上記のケースに該当します。

損益計算書が赤字だったとしても、キャッシュフローがプラスの場合には、買い手側はM&Aにかかった費用を買収企業が生み出すキャッシュフローで回収できるため、投資をしやすくなります。

したがって、自社が赤字の場合には、キャッシュフローがどうなっているのかを確認するようにしましょう。

含み資産

自社に含み資産がある場合、赤字であっても事業売却をスムーズに進められるかもしれません。含み資産に含まれるのは、土地や建物などの無形固定資産や、ゴルフ会員権などの投資資産です。

例えば、自社が旅館の経営をしており、その事業が赤字のケースでも、旅館が自社の所有物であるならその土地代の含み益に期待できます。

特に代々引き継いできた土地を所有している場合、過去と比べると思わぬうちに土地の含み益が上昇していたというケースもあるため、自社が所用する不動産の含み益と含み損は確認をしておくとよいでしょう。

のれん

「のれん」は無形固定資産のことで、ブランドや自社のノウハウなどのことを指します。

他社に真似されない経営資源がある、業歴が長い故に顧客からの絶対の信頼がある、社名や商品が広く認知されている場合には、売却時ののれんの金額が大きくなる可能性があります。

一朝一夕で獲得することができない目に見えない企業の特性が買い手企業にとって魅力的に映るため、のれんが見込まれる場合、赤字であったとしても売却金額が上昇する可能性は十分にあります。

簿外負債

簿外債務とは、貸借対照表上には記載されていない、将来発生する可能性がある負債のことです。具体的には債務保証、未払い給与、退職金などが挙げられます。

この後紹介するM&Aの手法によって簿外債務のリスクは変化しますが、特に事業譲渡などの場合には買い手側が上記の簿外債務のリスクを一挙に引き受けることになるため、自社に潜む簿外債務のリスクを正しく伝えることが大切です。

後々にトラブルに発展することがないように、事前に自社でも簿外債務を認識し、買い手企業に対して十分な説明をできるようにしておきましょう。

赤字企業の売却方法

赤字企業を売却する際には、M&A手法から自社にあったものを選択する必要があります。

どのM&Aを使用するかにより、権利関係、事業の持ち主が変わるため、以下説明する3つのM&A手法から適切なものを選択しましょう。

本記事では「株式譲渡」「事業譲渡」「合併」について解説します。

株式譲渡

株式譲渡とは、その名の通り自社株式を買い手企業に受け渡すM&A手法です。株式譲渡は包括的な取引になるため、個別の対応が次に紹介する事業売却より少なく、簡便な方法として活用されることがよくあります。

売り手企業は債務を全て受け渡すことができるため、売却後は会社で借入れた債権に対する責任がなくなります。

ただし、現経営者が銀行からの借入についての保証人になっている場合には、売却後に債権に対する保証の解除を行わなければならないため、先もって買い手企業側と契約を取り付けておくとよいでしょう。

上記の契約を巻いておかないと、会社売却後にいつまでも保証が解消されないなどのリスクが発生する可能性があるので気をつけましょう。

事業譲渡

事業譲渡とは、会社の事業のみを売却する方法です。株式譲渡とは異なり、会社の所有権の移転は発生しません。

従業員との雇用契約や、会社同士の契約は事業譲渡では包括的に移転されないため、個別の契約を巻き直す必要があります。

上記の通り、契約は株式譲渡よりも煩雑になりますが、買い手企業にとっては簿外債務などのリスクが低減するため、株式譲渡では交渉が決裂した場合、事業売却であれば契約締結に至るというケースもあります。

合併

赤字事業を売却する方法として、新設合併や吸収合併の活用が検討できます。

新設合併とは、2社の会社を合併して法人を新しく建てる方法です。

新設法人にはすべての権利を集約するため、例えば従業員、取引先、ノウハウをすべて引き継ぎます。2社が合わさることで、規模の経済性によるコスト削減効果や、生産性が向上するメリットがありますが、早急に統合を進めなければ現場に負担がかかります。

吸収合併とは、既にある会社に対して自社の事業を合併する方法です。新設合併では、許認可を新しく取得する必要があるのに対し、吸収合併では特別なケースをのぞき、そのまま引き継ぐことができます。

新設合併と吸収合併のどちらが自社に適しているかを勘案し、合併を実施するようにしましょう。

売却のためのテクニック

赤字会社の売却は黒字会社の売却よりも難易度が上がりますが、ポイントをおさえることで売却は可能です。

具体的には「赤字の理由及び将来のビジョンを明確にしておく」「他社にないアピールポイントの確立」「買手のシナジー効果を考える」の3つが挙げられます。

それぞれのテクニックをわかりやすく解説します。

赤字の理由及び将来のビジョンを明確にしておく

赤字になるには必ず要因があります。まずは損益計算書から見える数字を確認し、何が問題なのかを確認するようにしましょう。

買い手企業も赤字の要因を分析しますが、デューデリジェンスの際に明解に理由が答えられるのと、そうでないのとでは大きく印象が変わります。

特に、事業譲渡の場合は、買い手企業は簿外債務、偶発債務のリスクを背負うことになるため、買い手企業に配慮した説明ができるようにしましょう。

また、現在は赤字だったとしても一過性の要因なのか、その後成長が見込まれるのかというビジョンがあるのとないのでは買い手企業の見方も変わってきます。このため、主観ではなく客観的な市場の成長見込みなどをデータとして提示する必要があります。

他社にないアピールポイントの確立

企業の売却においては、ブランド力や、ノウハウなどで他社との差別化を図ることも大切です。例えば「ある規格の技術を所有している」「優秀な技術社員が在籍している」「将来の研究で役に立つ特許を所有している」などが差別化になります。

他社にはないアピールポイントを保有することは難しいですが、営業力の強化や顧客対応の改善など足元ですぐに始められるものは多々あります。

他社との差別化を図り、M&Aを少しでも優位に進められるようにしましょう。

買手のシナジー効果を考える

M&Aにおいては、売り手側の視点から企業を見る傾向がありますが、買い手にとって魅力があるのかを考えることも大切です。

例えば「買い手企業の取引先の顧客に自社製品を追加で売り込むことができる」「自社技術と買い手企業のノウハウを掛け合わせることでイノベーションが起こせる」などが見込まれるなら、M&Aは買い手にとってもシナジー効果を生むことでしょう。

相手企業の視点からシナジー効果を検討することは有用です。

まとめ

赤字企業は黒字企業に比べると、会社売却の難易度は上がりますが決して不可能ではありません。赤字だから、会社は売却できないと安直な判断をしないことが大切です。

その後従業員の雇用を守れるか可能性も残るのが会社売却のため、売却を諦めていた経営者の方も今一度、説明したポイントを意識して売却を検討してみてはいかがでしょうか。

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