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M&Aのデューデリジェンスとは?7種のDDで売り手企業に求められる準備と注意点


公開日:2021年5月7日  最終更新日:2021年6月18日

M&Aにおけるデューデリジェンス(DD)って?

デューデリジェンス(Due diligence)とは、「企業などが当然実施すべき注意義務」という意味です。また「デューディリジェンス」と書き表されることもあり「DD」などと略されることもあります。

M&Aでは、売り手企業についての価値やリスクなどを事前に調査することをデューデリジェンスと言います。

デューデリジェンスの主な目的

デューデリジェンスの主な目的は、事前に売り手企業の実態を把握することです。 あらかじめ買収の対象となる企業の情報を収集し、問題点を知ることで買収額を適正に判断し、M&A成立後の企業経営の予測を立てられるようになります。

また、顧客や従業員、株主、得意先などのステークホルダー(利害関係者)に対し、M&Aの意義や効果を説明するために情報収集することも、デューデリジェンスの目的の一つです。

デューデリジェンスの期間

デューデリジェンスは企業の規模にもよりますが、1~2か月程度の期間を設定して行うのが一般的です。

デューデリジェンスでは、必要な資料の請求や開示したり、売り手企業の責任者と直接会ってヒアリングしたりします。また、メールや書面で質問するなどの作業も行われます。これらを一通り実施するとなると、どうしても上記の期間を要します。

M&Aにおけるデューデリジェンスの主な種類7つ

M&Aにおけるデューデリジェンスは、調査内容によってさまざまな種類があります。ここでは、その中から主なものを7種類紹介します。

全てのM&Aにおいて、以下の全てを行わなくてはならないわけではなく、 企業買収の目的や売り手企業の状況に応じて必要なものを選択することになる点にご注意ください。また、以下に挙げたもの以外でもデューデリジェンスが必要になる場合もあります。

種類1:事業デューデリジェンス

事業デューデリジェンス(ビジネスデューデリジェンス)は、売り手企業の事業活動全般について行われる調査です。

取り扱っている商品や、開発から販売までの工程、市場でどのようなポジションにあるのかなどを詳細に調査することでビジネスモデルを詳しく把握します。また、事業計画などの成長の可能性やリスクの評価も行います。

なお、事業デューデリジェンスは、コンサルティング会社や買い手企業の事業部などが行うのが一般的です。

種類2:法務デューデリジェンス

法務デューデリジェンス(リーガルデューデリジェンス)は、企業の定款や登記事項、外部との契約など法律に関する調査のことを言います。専門性の高い分野であり調査項目も多岐に渡るため、ほとんどの場合弁護士など法律の専門家に依頼しています。

提供するサービスの内容など、売り手企業の活動が法的リスクを負っていないかを確認することもあります。もし問題が見つかれば必要な対応をとりリスクを軽減させることも可能です。

種類3:財務デューデリジェンス

財務デューデリジェンスでは、売り手企業の経営状況や財務状況など、会社の過去の「数字」について調査します。

現在や将来の損益や、重要ポストの給与などについても調査することで、売り手企業の財務状況を総合的に把握し、M&A後の収益の予測を立てることができます。

なお、財務デューデリジェンスは、公認会計士や税理士などが行うのが一般的です。

参考記事:財務デューデリジェンスの7つの調査内容|実施の注意点とポイント|M&A to Z

種類4:税務デューデリジェンス

税務デューデリジェンスでは、売り手企業の税務処理状況を調べます。具体的には、 法人税や事業税などの税金が正しく申告・納税されているか、繰越欠損金があるかどうかなどを調査することになります。

なお、税務デューデリジェンスは、ほとんどの場合税理士や公認会計士によって行われます。

出典:一般社団法人・一般財団法人と法人税|国税庁ホームページ

出典:個人事業税|東京都主税局ホームページ

種類5:ITデューデリジェンス

ITデューデリジェンスとは、売り手企業のITシステムの状況や維持にかかるコストなどを把握し、経営統合に向けてシステムの修繕や統合をどのように行うかを調査することを言います。ITシステムや業務に精通したITコンサルティング会社が行うのが一般的です。

効率的にシステムの統合ができるかどうかは、経営統合後の業務効率や組織同士のコミュニケーションに影響を与えるため、M&A成立後の会社の運営にも大いに関わる重要な調査と言えます。

種類6:人事デューデリジェンス

人事デューデリジェンスでは、その名の通り、売り手企業の人事や組織、労務について調査します。

人事評価システムや退職金・年金等を含めた報酬システムがM&A後にも維持できるかどうかを把握し、M&A後にそれらのシステムが従業員のモチベーションにどう影響するかを確認するために必要な調査です。

なお、人事デューデリジェンスは、主に経営コンサルティング会社のほかに社会保険労務士やコンサルティング会社などが調査するケースが多いと言えます。

種類7:環境デューデリジェンス

環境デューデリジェンスとは、不動産取引の際等に、土地や建物に環境上のリスクないか調査することです。具体的には、土壌や水質、大気、騒音などの調査を行います。

国際的に環境問題への意識が向上しているため、環境に関するリスクを調査する重要性も増していると言えます。特に他国とM&Aの取引をする際には、国によって環境は異なるため、環境デューデリジェンスを行うと良いでしょう。

デューデリジェンスの流れ

デューデリジェンスは、一般的に「方針の決定」「調査の実施」「結果の分析」「最終報告」という順番で行われます。

まず、事前協議を行い、売り手企業についてどの分野を調査するのか、調査の範囲は過去何年分にするのかなど調査方針を決定します。これによって効率的なデューデリジェンスを実施できるようになります。

次に、調査方針に基づいて実際にデューデリジェンスを行います。ここでは、売り手企業から開示を受けたさまざまな資料を閲覧して情報を得ることが主な作業となります。

そして、資料から得た情報に基づいて、それぞれの分野の専門家が多角的な視点でさまざまな分析・検証を行います。この段階では、分析の精度を上げるために追加資料の開示請求や役職員に対するヒアリングが行われることがあります。

最後に、分析した内容がレポートなどの形にされ、最終報告が行われます。これを受けてM&Aの妥当性などについての議論がもたれ、その後の方針が決定されることになります。

デューデリジェンスを受ける売り手企業に求められる準備

売り手企業と買い手企業が互いに納得する形でM&Aを成功させるには、各種資料の開示や専門家によるヒアリングなど多くの手間がかかります。 調査の負担を減らし、デューデリジェンスをスムーズに進行させるためには、売り手企業にも協力的な姿勢が求められるでしょう。

ここでは、デューデリジェンスを受けることになる売り手企業が準備しておくべき3点つの事項を紹介します。

準備1:必要な書類の用意

まず売り手企業が行うべきことは、買い手企業が開示を求めた資料を指示通りに準備しておくことです。

デューデリジェンスでは、企業を分析するために非常に多くの資料が必要です。書類に不備があれば、その分だけ調査が滞り買い手企業に大きな負担がかかることになります。

場合によっては、買い手企業に「不都合な情報を隠蔽しようとしているから、資料が不足するのだ」と判断され、M&A自体が破談になることもあるので、開示を請求された書類は正確に漏れなく用意するようにしてください。

なお、秘密保持義務や法令上の理由などにより提出できない資料がある場合は、その旨を事前に説明し、指示を受けるようにしましょう。

準備2:会社の体制や役割の明確化

買い手企業や専門家からの質問に滞りなく答えられるように、会社の管理体制や、役職員の役割分担を明確にしておくことも重要なことです。

この点があいまいだと、資金繰り表や従業員名簿などあって当然の資料が存在せず慌てたり、ヒアリング時に誰に何を答えればいいのか分からなくなったりすることもあります。

準備3:自社の問題点の把握

デューデリジェンスを受ける前には、売り手企業のほうでも調査し、現在会社に存在する問題点をある程度把握しておきましょう。

会社の規模にかかわらず、事業を行っている以上は何らかの問題を抱えているのは当然のことであり、買い手企業はそれを詳細に把握するためにデューデリジェンスを行います。

M&Aをきっかけに会社の問題点を認識し、買い手と売り手が協力してそれを解決していくという考え方がデューデリジェンスにおいては大切なことなのです。

デューデリジェンスを受ける上での注意点

デューデリジェンスを受けるうえで売り手企業が注意しなければならないことは「買い手企業に対して事実を隠蔽しないこと」「従業員や取引先に対して隠し通すこと」の2点です。

注意点1:買い手企業に対して事実を隠蔽しない

売り手企業は、買い手企業のデューデリジェンス担当者からさまざまなことを徹底的に聞かれますが、その際に会社の価値を上げようと、不都合な事実関係を隠してしまう場合があります。

しかし、 隠蔽が発覚すれば信頼関係が崩れ、M&Aの成立自体に影響が出る可能性もあります。売り手企業は、不都合な情報は隠してもすぐに発覚するという心づもりで、デューデリジェンスに対して誠実な態度で対応しなければなりません。

注意点2:従業員や取引先に対しては隠し通す

デューデリジェンスを受けていることを従業員や取引先などに対して告知することは、進行上どうしても必要な範囲のみにとどめるべきです。

M&Aされるという情報は、従業員や取引先などを不安がらせ、動揺させることになる場合があります。その時点で説得材料が十分に揃っていなければ、従業員の大量離職や取引の打ち切りなどの悪影響が出てしまう可能性があるでしょう。

デューデリジェンスを受ける売り手企業も入念な事前準備を!

デューデリジェンスで判明した問題が原因でM&Aが破談することは十分にあり得ます。

デューデリジェンスに至るまでにかけた時間や労力を無駄にしないためにも、買い手企業は調査に必要な人材や費用などを準備し、売り手企業は事前に想定される調査内容を把握し、問題点があれば改善する必要があります。

入念に準備してデューデリジェンスに備えましょう。

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