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識学社長・安藤広大氏の功績


公開日:2021年11月30日  最終更新日:2022年11月22日

安藤広大氏は「識学」というマネジメント理論を世に広めたいという思いから、株式会社識学を設立しました。

安藤氏は、大学卒業後にNTTドコモ関西で代理営業を務めます。その後、ジェイコムホールディングス株式会社に転じ、その主要子会社であるジェイコム株式会社で取締役営業副本部長の役職を経験しました。

2012年の10月に安藤氏は、ジェイコム株式会社を退職し、約半年間ベンチャー企業に勤めたのち、講師として独立しました。

講師を務める中で、「識学」によって会社が成長するのを目の当たりにした安藤氏は、「もっと早く識学を広めたい」という思いで会社の設立に踏み切ります。

現在は2,000社以上が取り入れているという「識学」を広めた安藤氏について、その経歴や上場に至るまでのエピソード等に触れながらご紹介します。

識学設立までの歩み

安藤氏は、2012年に識学と出会い、翌年の2013年から約1年半、個人事業主として「識学」の講師を努めます。2015年に株式会社識学を設立した後は、その働きにより2年間の間で200以上の会社に識学が浸透しました。

株式会社識学では「識学」の考え方をもとに、経営や組織コンサルティング、従業員向けの研修、Webサービスの開発や提供、「識学」に関する書籍の出版をしています。「識学」とは、生産性が高い組織運営を行うためのマネジメント理論です。

識学は2015年3月に設立され、2019年の2月に東証マザーズに株式を上場します。年商は令和2年度の時点で25億600万円、社員数は2021年9月の時点で174名です。

出典:会社概要|株式会社識学

出典:業績ハイライト|株式会社識学

識学設立までの歩み

安藤広大氏は、1979年生まれ、出身は大阪府です。早稲田大学を卒業後は、NTTドコモ関西で代理店営業を4年間務めます。

2006年、安藤氏はジェイコムホールディングス株式会社に転じ、営業に携わりました。勤め始めて6年半経ったとき、イー・アクセス株式会社からヘッドハンティングを受けます。

会社に辞職することを伝え、イー・アクセスに入社を検討していた安藤氏でしたが、イー・アクセスがソフトバンク株式会社に買収されることになり入社を辞退します。

次のキャリアを考えていたとき、知ったのが「識学」というメソッドです。

ジェイコム株式会社の取締役営業副本部長を最後に退職し、語学系のベンチャー企業で半年間勤めたのち、「識学」の講師を始めます。

識学設立

「識学」は、企業の「管理職が育たない」「モチベーションを与えないと頑張れない社員がいる」「優秀な人材の離職が頻発する」などの問題を解決に導くメソッドです。

組織運営上の問題の発生要因は、社長または社員が持っている「誤解・錯覚」であると考え、それを正しい認識にするために改善すべきことを洗い出します。

「識学」メソッドを取り入れた会社の業績が良くなるのを目にし、安藤氏は「識学」の有効性と意義を再認識していきました。

1年半、個人で「識学」の講師として活動するうちに「『識学』を一日でも早く広めるべき」という思いが強くなります。

こうして2015年3月、東京都渋谷区に資本金50万円で株式会社識学が設立されました。

識学設立後の功績、エピソード、苦労したこと

株式会社識学は、会社設立から4年後の2019年2月、東証マザーズに上場します。わずか4年と早々の上場を果たした背景には、いくつかのポイントがあったようです。

最初の段階で、総務、経理、採用、人事などの管理責任者を採用しました。これにより仕事が分散され、社長は効率よく「お金を稼ぐための仕事」ができます。

他にも、社員には成果を出し評価されれば給料が上がるということを理解してもらったり、早い段階で社長室を作り社員と壁を作ることで管理職が機能するようにしたりと、「識学」メソッドに則って事業を成長させていきました。

しかし、上場するまでにはいくつかの壁がありました。

まずは、証券会社の選定です。創業したての会社に興味をもつ証券会社はなかなかありませんでした。

そんなとき、ベンチャーキャピタルのK&Pパートナーズから出資を受けることが決まります。それをきっかけに日興証券から、協力を仰ぐことに成功しました。

次の壁は、1人年間で5〜6千万ほどを稼いでいた識学社員2人の引き抜きです。これにより売り上げが減少した識学は、全国セミナーを大量に実施します。

そうしてセールスを拡大した結果、売り上げを引き上げることに成功します。また、以前から展開していたタクシー広告のヒットが追い風となり、売り上げを伸ばすチャンスが増えました。

この他にも、東証の最終面談目前、使っているWebサービスで情報漏洩が発覚し、もらい事故が発生するトラブルがありました。しかし、この事実を隠蔽せず開示し即座に対応したため、それを評価していただけたと安藤氏は語ります。

安藤広大氏と識学の現在と未来について

株式会社識学は今後、組織コンサルティング事業の拡大を見据えています。

その拡大を見込んだうえで中期的に目指す具体的な指標としては、2024年2月期には売上高63億円以上、営業利益15億円以上、自己資本利益率15%を掲げています。その後も継続して、売上高成長率と高い営業利益率の実現を目指すとのことです。

2024年2月期以降も、売上高成長率20%以上、営業利益率20%以上、D/Eレシオ(負債資本倍率)50%未満の維持を目標にし、また、安藤氏は「日本の生産性向上のうえでM&Aが重要になることは間違いない」と語っており、M&Aに関して前向きに捉えています。

M&Aをした後に識学が経営コンサルをすることも視野に入れており、買収先や出資先の企業価値を「識学」のメソッドによって高めると同時に、株式会社識学自体も成長できればという思いを掲げています。

出典:中期経営計画|株式会社識学

安藤広大氏のプロフィール

安藤広大氏のプロフィールは以下の通りです。

  • 生年月日:1979年11月5日
  • 出身地:大阪府
  • 最終学歴:早稲田大学卒業
  • 経歴:2002年、早稲田大学人間科学部を卒業後、株式会社NTTドコモに入社。2006年、ジェイコムホールディングス株式会社(現ライクスタッフィング株式会社)に転じ、主要子会社であるジェイコム株式会社の取締役営業副本部長を務める。2012年、識学を知りジェイコム株式会社を退職。その後半年間ベンチャー企業に勤めた後、2013年に識学の講師として独立。2015年、株式会社識学を設立。2019年、会社設立から4年で東証マザーズに上場。

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