ZUU創業者・冨田和成氏の功績
公開日:2021年11月26日 最終更新日:2022年11月22日
金融メディアを運営する急成長中の株式会社ZUUは、2013年に創業後、わずか5年で上場を果たしました。そんなZUUについて知りたい方も多いのではないでしょうか。本記事では、その創業者である冨田和成氏とZUUのプロフィールや功績についてまとめています。
株式会社ZUU創業者の冨田和成氏は、経済金融メディア「ZUU online」を立ち上げや、金融機関向けのITサービスの提供により、日本の金融リテラシー向上を牽引する経営者です。
冨田氏は一橋大学在学中にIT分野で起業します。その後、大学卒業後に野村證券株式会社に入社し、7年勤務した後に野村證券株式会社を退職、その直後に株式会社ZUUを設立しました。
一度IT業界でのスタートアップを経験した後に、国内大手証券会社での勤務を経て、金融業界で再度スタートアップに踏み切るという異色の経歴を歩んできました。
野村證券での勤務を経て見えた金融業界の課題、ZUU設立にあたっての思いや会社のコンセプト、そして冨田氏とZUUの将来の展望について紹介します。
目次
ZUU設立までの歩み/社長になるまでの歩み
冨田氏は神奈川県で生まれ、一橋大学在学中にIT分野で1度目の起業を行います。大学卒業後の2006年に野村證券株式会社に入社し、個人向けリテール営業や本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等の様々な業務に従事しました。
その後、2013年3月に野村證券株式会社を退職します。同年4月に株式会社ZUUを設立し、現在に至ります。
後のインタビューで「大学在学中の起業経験を糧に、野村證券入社後もいつか独立してITやを活用した事業を生み出したいと考えていた」と語っています。
野村證券に入社後は、常にトップの成績を収め続けました。入社直後の個人リテール営業では、1年間で200件以上の富裕層の新規開拓を行い、数十億円の資金を預けて頂けるようになったと語ります。
早朝から深夜まで、常に仕事での成果を追い続け、平日は朝6時半前には出社、帰宅後も深夜1~2時頃までインプットや顧客とのネットワーク構築、日々の行動管理を行いました。
毎週末は20時間以上もの大量のインプットを行い、1ヶ月に読む本の量は30冊を超えていたと語ります。
このようなハードワークの中で培った「成功体験」「ビジネスにおけるフレームワーク」「PDCAサイクルによる成長実現」が冨田氏の考えの根底にあり、ZUU設立後も社員へ伝え続けています。
ZUU設立
冨田氏は野村證券での様々な業務を経て、金融業界における情報の非対称性を問題視しました。売り手側である金融機関優位な状況が長く続いており、手数料が高額である状況を改善すること、すなわち消費者側の金融リテラシーを向上し情報の非対称性を解消することを目指し、ZUUの設立に至りました。
冨田氏は、「お金について真剣に考えること」「金融リテラシーを身につけること」で、個人の人生の選択肢が広がり、様々なチャレンジが可能であると考えます。現在の主力事業である「ZUU online」はそのための第一歩であり、金融×ITを活用して多くの人が第一歩を踏み出すきっかけを提供したいと語っています。
ZUU設立後の功績、エピソード、苦労したこと
2013年にZUUを設立した直後に、金融資産3,000万円以上あるいは年収700万円以上の富裕層に向けた金融経済メディア「ZUU online」をリリースします。現在では月間利用者1000万人を超えるメディアにまで成長しました。2016年には東南アジアの富裕層に向けた「ZUU online」東南アジア向けをリリースします。その他「MONEY TIMES」「fuelle」などの複数のメディアも並行して運営しています。
業績も堅調に右肩上がりで推移しています。設立後7年連続で売り上げ増加を達成しており、2021年3月期は売上約27億8900万円にまで規模を拡大しました。複数のテクノロジー企業アワードにおいて上位入賞を果たし、会社設立から5年後の2018年6月に東京証券取引所マザーズに上場を果たしました。
自社メディアの運営で培ったノウハウを活用し、金融機関や不動産会社に向けたデジタルトランスフォーメーション化を支援する事業や(DX支援)、フィンテック事業にも注力しています。
冨田氏は個人としても、著書「鬼速PDCA」や「資本主義ハック」、「プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?」などを執筆し、「鬼速PDCA」はシリーズ累計20万部を突破しています。その他にも、複数メディアでの記事執筆や講演での登壇を行っています。
冨田和成氏とZUUの現在と未来について
ZUUの根底には、企業にとっても個人にとっても、目標や夢の実現には「ヒト、モノ、カネ」が必要不可欠となるという考えがあります。個人の金融リテラシー向上や金融機関のフィンテック化支援、組織コンサルティングやクラウドファンディングによる資金調達支援などによって、お金の不安を無くし、様々なチャレンジや成長機会の実現を可能にすることを目指します。
短期的には、引き続き年間2億円ほどの成長投資を継続すると語っています。直近では「IT人材関連」「金融サービス子会社の開発促進」などに資金を投じる予定です。事業戦略については、Saasを中心としたストックモデルの強化を中心に、更なる成長率の加速を試みます。
近年はスタートアップ企業へのサポートにも力を注いでいます。自社のメソッドや経験を基にしたIPO・IR戦略コンサルティングを行うほか、クラウドファンディングを活用した資金調達、事業成長、EXIT戦略に関する具体的なサポートも実施しています。
EXIT戦略に関しては、日本M&Aセンター社と設立した合弁会社「ZUUM−A」を通じて、M&A・事業承継や既存事業のカーブアウト、シナジーがある買い手企業とのマッチングなど、M&A・事業承継の検討から実行までをサポートしています。企業フェーズに応じた様々な支援を、自社で一貫して行えるようにサービスの拡充、充実を図っています。
出典:代表挨拶|株式会社ZUU
冨田和成氏のプロフィール
冨田和成氏のプロフィールは以下の通りです。
- 名前:冨田 和成(とみた かずまさ)
- 生年月日:1982年9月20日
- 出身地:神奈川県
- 最終学歴:一橋大学経済学部卒業
- 経歴:一橋大学在学中の2005年にソーシャルマーケティング事業のIN2創業。大学卒業後の2006年に野村證券株式会社に入社。本社プライベートバンク部門や東南アジアでの勤務を経験。2013年に野村證券を退社後、株式会社ZUUを設立し、代表取締役社長に就任。
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