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債務超過とは何か。債務超過に陥る原因と債務超過の企業が存続する方法を解説


公開日:2021年8月31日  最終更新日:2021年8月31日

債務超過の原因やその解消法、M&Aを検討する場合の注意点などについて記載しています。経営する会社が債務超過に陥りそうな経営者の方や、どうすれば債務超過の状態を解消できるか知りたい経営者の方はぜひ読んでみてください。

債務超過とは

債務超過とは、債務者の負担する債務の額が、資産の額を上回っている状態のことです。会社の債務超過の場合、貸借対照表(バランスシート)上で「資産」の合計金額よりも「負債」の合計金額が大きくなっている状態のことをいいます。

赤字や資金ショートと似ている部分もありますが、全く同じというわけではありません。

赤字や資金ショートとの違いとは?

「赤字」とは、会社の事業年度や一定期間の損益がマイナスになっている状態のことです。一定期間で稼いだ売上よりも多くの費用が発生していることを意味します。

赤字は、会社が獲得した収益と支出した費用の関係を示す用語です。そのため、赤字であっても会社の資産の方が負債より多ければ、債務超過ではありません。たとえば、長年安定して利益を積み上げてきた会社がある年に一時的な要因で赤字に陥ったとしても、過去からの蓄積のおかげで債務超過には至らない、ということがあります。

また、「資金ショート」とは、会社の手持ちのお金が底をつき、支払いが期日通りにできなくなることです。支払いができなくなれば、多くの場合、会社は事業を継続することが難しくなり、倒産に追い込まれます。

一方で債務超過の場合、支払いのためのお金が残っていれば即資金ショートとはなりません。うまく資金繰りを行い、決められた額を返済できるようにしていれば、資金ショートを防ぐことも可能です。

しかし、債務超過の場合、資金繰りが難しいことも多いため、融資を受けにくい状態になっています。つまり、債務超過とは、資金ショートを起こしやすい状態といえるでしょう。

債務超過に陥る原因

債務超過に陥る原因には、どのようなものがあるでしょうか。

大きな原因の1つとして、赤字経営があげられます。先ほども説明したように、赤字と債務超過は異なります。しかし、赤字が続くことによって、債務超過が引き起こされることがあります。

赤字は、各種費用が売上よりも多くなっている状態です。企業が過去に記録した赤字や黒字は、「利益剰余金」として貸借対照表の純資産の部に計上されます。したがって、黒字が続けば毎年利益剰余金を含む純資産は増加し、赤字が続けば利益剰余金を含む純資産は減少を続けます。

つまり、長期的に赤字経営が続けば、その分純資産が減少する状態が続きます。その結果、最終的に負債の額が資本を上回り、債務超過に陥ってしまうことがあります。

赤字によってもたらされる債務超過の例として、大型投資の失敗が挙げられます。新規事業や新しい設備に多額の投資を行ったものの、予想ほど収益があげられなかったといった場合、本業で赤字を計上してしまうだけでなく、当該設備に対して減損損失を計上しなければならないことがあります。

さらに、税効果会計を適用している会社では繰延税金資産の回収可能性の分類が変更になることで、これまで資産として計上していた繰延税金資産を取崩す必要が生じ、債務超過に近づいてしまうことがあります。

特に、設備投資を行う場合には、多額の借り入れを行うこともあるため、設備投資を行ったのに赤字が続き、回収ができない状態に陥ると、債務超過に陥る可能性が高まると言えるでしょう。

債務超過に陥ってしまった場合の対処法

債務超過に陥ってしまった場合、どんなデメリットがあるのでしょうか。

まず、金融機関等からの融資が受けづらくなります。債務超過は、会社が現在持っている資産のすべてを充てても負債が解消できない状態であるため、金融機関からは、新しく融資を行っても返済がされない可能性が高いと判断されます。

金融機関は、貸したお金を返してもらう必要があるため、返済がされない可能性が高い会社に対する新規融資には慎重になります。融資を受けられたとしても、金利が通常より高かったり、早期の返済を求められる場合があります。

同様に、取引先からの信用も低下します。取引相手が債務超過に陥っている場合、新規取引であれば倒産リスクの高い要注意先として取引を見送ったり、既に継続的な取引のある相手でも、与信調査の結果取引額が下げられたりする例があります。

さらに、上場している会社であれば、上場廃止の可能性もあります。日本の株式市場では、「債務超過に陥ってから1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき」を上場廃止基準の1つに定めています。

それでは、債務超過に陥ってしまった場合、具体的にどうすれば良いのか見ていきましょう。

出典:上場廃止基準|日本取引所グループ – 東京証券取引所

1:資産を増やす

債務超過を解消する1つ目の方法は、資産を増やすという方法です

赤字化している事業の業績を改善して資本金の減少を食い止め、黒字化させることで資産を増やしていきます。具体的には、事業内容の見直しや経費の削減などが考えられます。

しかし、赤字が恒常化している事業をすぐに黒字化させることは難しく、赤字額が大きいほど、解消には時間がかかります。

2:DESを実行する

債務超過を解消する2つ目の方法は、DESを実行することです。DESとはDebt Equity Swapの略で、債務を株式に転換することをいいます。

具体的には、借り手である会社が持っている借入金などの債務を、会社の株式に変更してもらうことにより、債務を減少させます。会社にとっては、負債であったものが株式、つまり資本に代わるため、現金の流出を伴うことなく負債が減少するというメリットがあります。

一方で、DESにより債権者は株主に変わるため、その持株比率によっては経営に強い影響力を及ぼす恐れがあります。また、債務免除益が税務上の益金の額に算入される可能性もあります。

いずれにせよ、専門性の高いスキームであるため顧問税理士などに相談することをおすすめします。

3:エクイティによる資金調達を行う

3つ目は、エクイティによる資金調達を行うことです。エクイティとは、株式等の返済義務を負わない資金を指します。具体的には、新株の発行やCB(転換社債型新株予約権付社債)など新株予約権付社債の発行を行うことにより資金を調達します。

エクイティによる資金調達は、金融機関などからの借入れとは違い、返済期限がないことがメリットです。また、株主を増加させて資本を増やすため、財務体質が強化されることにもつながります。

しかし、オーナー経営者にとっては、株式を発行することで自らの持株比率が低下してしまう点には留意が必要です。

また、経営の赤字体質が改善されていない以上、一時的に資金を集められてもまたすぐ債務超過状態に戻ってしまう可能性も高く、根本的な解決策とはならない場合もあります。

4:債務免除・リスケを検討する

4つ目は、債務免除やリスケを受けることを検討することです。債務免除とは、債権者(貸し手)に債務を放棄してもらうことです。債務者(借り手)側からは債務が免除されることになるため、債務免除と呼ばれます。

リスケとはリスケジューリングの略で、当初の借入条件(金利、約定返済額、返済期間等)を変更することをいいます。変更後の借入条件は、会社の事業から生み出されるキャッシュフローで返済が可能なように組み直されます。

債務免除もリスケも魅力的なスキームに見えますが、債権者にとってメリットが小さいことから実現のためには厳しい交渉をくぐりぬける必要があります。

債務超過でも、M&Aで事業を存続できる可能性がある

2019年に行われた帝国データバンクのM&A(Mergers and Acquisitions・起業の合併と買収)に対する企業の意識調査では、買い手企業の70.3%が売り手企業の財務状況を重視するという結果が出ています。では、債務超過の企業がM&Aされることはないのでしょうか。

債務超過の大きな理由が事業の赤字であった場合、事業自体に収益性が低い場合が多く、買い手を探すのは難しくなると考えられます。

しかし、買い手企業の既存事業とのシナジー効果が得られ、収益が見込める場合はM&Aされる可能性があります。また、将来性ある技術を持っている企業など、経営の改善によって黒字化が可能な起業も、同様にM&Aの対象になり得ます。

このように、買い手企業にもメリットがある場合に、M&Aによって事業を存続させることができる可能性があります

参考:M&Aに対する企業の意識調査|帝国データバンク

債務超過を防ぐ為の対策

債務超過になってしまっても、解消の手段があることがわかりました。しかし、そもそも債務超過に陥らないような経営を行うことが重要です

債務超過を防ぐための対策にはどのようなものがあるか、以下で解説します。

専門家に問題分析をしてもらう

会社の経営上で困ったことがあれば、経営に強い専門家に相談しましょう。例えば経営に強い公認会計士・税理士や、経営コンサルタントなどが挙げられます。

専門家は豊富な知識を持っており、また、第三者からの視点が入ることによって、自分一人では気づかなかった経営の問題点を指摘してくれます。

顧問料や相談料がかかることが気になる方もいるかもしれませんが、費用を惜しんで一人で対処することで、それ以上の損失を招いてしまうこともあります。結果的に、早めに相談しておく方が、債務超過を防ぐことにもつながります。

貸借対照表をチェックしておく

事業の売上額や、黒字か赤字かだけを気にしてしまう方もいるかもしれませんが、損益計算書(P/L)をチェックするだけでは債務超過には気づくことはできません。

貸借対照表(B/S)を定期的に確認し、会社の財政状態を常にモニタリングできるような管理体制を整備しましょう。定期的なモニタリングにより、資産の減少、負債の増加など、債務超過の危険な兆候にいち早く気づくことができます

早期に対策を始めれば資金繰りにも悪影響が出にくくなるため、こうした兆候に気づくための仕組みを社内に整備することが、債務超過に陥らないためには重要です。

まとめ

債務超過になってしまっても、資金繰りがうまくいっている限りは即倒産するわけではないものの、債務超過状態を解消することは容易ではありません。財務面で不安なことがあれば、早めに専門家に相談して問題を解消していくのが良い方法といえます。

それでもなお債務超過の懸念が拭えない場合は、M&Aを通じて企業を存続させる方法も視野に入れることも検討してみてください

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