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会社売却するときに借金はどうなる?取扱いや要点について解説


公開日:2021年12月27日  最終更新日:2022年11月18日

会社の売却を検討しているけれど、負債や借入の存在が気になっているという経営者の方も多いのではないしょうか。本記事では、会社売却時の借入の取扱いについて詳しく説明しています。

会社の借金とは

会社が事業を行う上で、さまざまなシチュエーションで金融機関等からお金を借りることがあります。仕入れや費用の支払い、将来のための事業への投資など、会社の事業運営には多くのお金が必要です。

近年では、経営にレバレッジを掛けることで株主へ大きな利益を還元することを目指すという考え方も浸透しており、会社が借金をするケースは少なくありません。

会社の借入金は返済期限の長さによって「短期借入金」「長期借入金」の2種類のいずれかに分類されます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

短期借入金

短期借入金は、返済期限が決算日の翌日から1年以内に到来する借入金を意味します。流動負債として計上し、管理されます。

一般的に「短期借入金」は運転資金などに利用されることが多く、手形貸付や当座借越などで調達します。手形貸付は約束手形を銀行に振り出し、記載された手形の金額の融資を受ける方法です。当座借越はあらかじめ設定された限度額まで自由に融資を受けられる制度です。

長期借入金

長期借入金は返済期限が1年超の借入金を意味します。固定負債として計上し、管理されます。

短期借入金とは返済期限も計上項目も異なるため、同じ融資の中でも1年以内に返済する部分を短期借入金、返済に1年以上かかる部分を長期借入金と分けるケースもあります。

一般的に長期借入金は、固定資産の購入や長期運転資金等の目的で使われ、証書貸付による融資を利用するケースが多いです。証書貸付は、貸し手と借り手側で金銭貸借契約を結び、手形の代わりに金銭消費貸借契約証書を差し入れて行われる借入を意味します。

会社を売却したときの借金の取扱い

会社売却を検討されている経営者の方にとって、会社を売却した際の借入の取扱いは気になる点のひとつでしょう。その取扱いは会社売却のスキームによっても異なります。

代表的な手法である「株式譲渡」と「事業譲渡」について、それぞれにおける借入の取扱いについて見ていきましょう。

株式譲渡に伴う借金の取扱い

株式譲渡の場合、株式をすべて買い手側に売却するため、株主も買手会社側ということになり、負債や借入もそのまま買手会社へと引き継がれます。経営者が連帯保証人だった場合は、株式譲渡とともに連帯保証債務も外れることが一般的です。

また、株式譲渡の際は資産除去債務や偶発債務等も一緒に買い手側へ引き継がれます。買い手側にとっては意図しない債務となるため、交渉時のデューデリジェンスで売り手企業が抱えるリスクや負債を徹底的に調べることになります。

従業員の退職金についても注意が必要です。退職金規程などに定められた要件を充足する場合は、一般的にその金額を試算して売却価格に反映させます。また、会社売却後も就業規則や退職金規程が変更される場合は一度清算するケースも考えられます。

事業譲渡に伴う借金の取扱い

事業譲渡の場合、会社の一部事業のみを切り取って売却するため、負債や借入は売り手に残ったままです。手に入った売却資金で負債を返済することは可能です。

事業譲渡で買い手側に債務や債権を譲渡する場合は、個別に債権譲渡契約や債務引受契約を結ぶ必要があります。また、債権者や債務者の同意を得ることも忘れてはいけません。

事業譲渡は手続きが煩雑で時間がかかる点がデメリットですが、買い手側にとっては余計な負債やコストを掛けずに必要な事業のみを買収できることになります。一方で売り手側にとっても、負債が大きく株式譲渡では相手が見つからない場合の選択肢となり得ます。

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借金がある会社を売却する際の要点

借金がある会社を売却する際、会社が抱える負債や借入の取扱いは、どの売却手法を選ぶかで変わってきます。赤字の会社であっても会社の売却自体は可能なため、どのスキームで売却するのが良いかを検討する必要があります。

負債や赤字額が大き過ぎる場合、事業譲渡では返済が賄えないことも考えられます。一方で株式譲渡では売却先が見つからないケースもあり得ます。負債には返済期限もあるため、いずれにせよ早期にアドバイザーに相談するのが良いでしょう。

まとめ

会社の借入の種類とその概要について、売却時の借入の取扱いについて説明してきました。売却のスキームによって、負債が手元に残るケースと残らないケースが考えられます。

負債があるけれど会社を売却したいと考える経営者の方は、それぞれの売却手法のメリットとデメリットも踏まえて、どの手法が自社に適しているか考えてみてはいかがでしょうか。

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